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5日の香港市場概況:ハンセン0.2%安で続落、天然ガスセクターは逆行高


5日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比51.30ポイント(0.19%)安の26572.57ポイントと4日続落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も17.32ポイント(0.16%)安の10530.32ポイントと続落した。売買代金は768億2600万香港ドルと低水準が続いている(4日の売買代金は802億3100万香港ドル)。

中国景気の先行き不安で売られる展開。世界銀行は4日、中国の2019年の国内総生産(GDP)成長率予想を6.3→6.2%に下方修正した。米国との貿易摩擦などを背景に輸出の貢献度が低下するほか、投資も圧迫されると説明している。中国製「スパイ」半導体の疑惑が浮上するなか、米中貿易摩擦の警戒感も一段と強まった。米メディアは4日、「中国は特殊なマイクロチップ(半導体)を組み込んだサーバーを経由し、アップルやアマゾンなど約30社の米企業を対象にハッキングを図っている」と報じている。もっとも、下値は限定的。値ごろ感に着目した買いが入り、指数はプラス圏に浮上する場面もあった。ハンセン指数はこのところ大きく下落し、足元では9月12日に付けた年初来安値(26345.04ポイント)に接近している。

業種別では、ハイテク関連が安い。パソコン(PC)世界大手の聯想集団(レノボ・グループ:992/HK)が15.1%、通信機器・設備メーカー大手の中興通訊(ZTE:763/HK)が11.0%、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が2.5%、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(2018/HK)が2.2%、中国スマートフォン大手の小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が1.5%ずつ値を下げた。小米集団は連日で上場来安値を更新している。

運輸関連セクターもさえない。大手海運の中遠海運発展(2866/HK)が3.9%安、中遠海運HD(1919/HK)が3.2%安、太平洋航運集団(2343/HK)が3.1%安、3大エアラインの中国南方航空(1055/HK)が2.8%安、中国東方航空(670/HK)が1.5%安、中国国際航空(753/HK)が1.0%安、航空情報システム大手の中国民航信息網絡(トラベルスカイ・テクノロジー:696/HK)が3.9%安で引けた。

半面、天然ガス関連セクターはしっかり。中国燃気HD(中国ガス:384/HK)が1.9%高、華潤燃気HD(華潤ガス:1193/HK)が1.8%高とそろって続伸し、港華燃気(タウンガス・チャイナ:1083/HK)が2.1%高と反発した。同セクターの銘柄は今週初め、「重慶市が都市ガス初期設置費用の徴収を取り止めるもよう」と伝わるなかで急落していた。証券ブローカーの一部は「株価の下落は行き過ぎ」と指摘。また、天然ガスの需要増が期待されるなか、強気な株価見通しを示したブローカーもある。

本土市場は国慶節連休で今週いっぱい休場(1~5日)。週明け8日から取引再開される。

【亜州IR】




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