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27日の中国本土市場概況:上海総合0.3%安で3日続落、消費関連は逆行高


27日の中国本土市場は値下がり。主要指標の上海総合指数は、前日比8.63ポイント(0.30%)安の2873.59ポイントと3日続落した。上海A株指数も下落し、9.08ポイント(0.30%)安の3009.53ポイントで取引を終えている。

貿易戦争の警戒感がくすぶる状況。米中首脳が貿易問題で互いにけん制する発言を繰り返すなか、双方の通商交渉は難航すると不安視された。人民元安の進行も逆風。上海外国為替市場ではこの日、人民元安の動きが再び加速し、約1年1カ月ぶりの水準で推移している。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、人民元レートの対米ドル基準値を2日ぶりに元安方向で設定した。

ただ、大きく売り込む動きはみられない。中国の政策期待が持続し、指数はプラス圏に浮上する場面もみられた。米国との貿易摩擦で景気の下振れ圧力が強まっていることを背景に、中国人民銀行(中央銀行)は金融緩和スタンスに舵を切っている。貸し出しの拡大を促すため、一部市中銀行を対象に当局は資本要件を緩和するもよう——などと伝えられた。

業種別では、元安がデメリットとなる空運が安い。中国国際航空(601111/SH)が2.4%、中国南方航空(600029/SH)が2.1%、中国東方航空(600115/SH)が1.0%ずつ下落した。空運各社はドル建て債務が多いだけに、実質負担増が懸念されている。原材料を輸入に頼る紙・パルプ株もさえない。成長性の高いハイテク株や医薬株は続落した。非鉄株、自動車株、銀行株なども売られている。

半面、内需関連の食品・飲料株や小売株はしっかり。調味料メーカーの海天味業(603288/SH)が3.9%高、業界大手の重慶ビール(600132/SH)が2.0%高、カーディーラー大手の広匯汽車服務(600297/SH)が4.5%高、大手小売グループの重慶百貨大楼(600729/SH)が2.2%高で引けた。「供給サイド改革」関連の石炭株、鉄鋼株、セメント株なども物色されている。不動産株の一角や、保険株なども買われた。

一方、外貨建てB株の相場はまちまち。上海B株指数が0.45ポイント(0.15%)高の293.54ポイント、深センB株指数が1.82ポイント(0.17%)安の1063.17ポイントで終了した。


【亜州IR】



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