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16日の香港市場概況:ハンセン0.6%高と3日ぶり反発、中国保険セクターに買い


16日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数は前日比167.07ポイント(0.58%)高の29018.76 ポイントと3日ぶり、本土企業株で構成されるH株指数は121.21ポイント(1.06%)高の11533.96ポイントと4日ぶりにそれぞれ反発した。売買代金は1138億7300万香港ドルと高水準が続いている(15日は1151億4300万香港ドル)。

企業決算の好調が投資家のセンチメントを上向かせる展開。インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)は15日引け後、2017年第3四半期(7~9月)の業績を発表し、純利益が前年同期比69.1%増の180億600万人民元に達したと報告した。市場予想平均(158億人民元)を大幅に上回っている。これまでに公表された主要企業の決算では、増益や黒字転換などが多かったこともあり、再び企業業績の伸びが改めて意識された。ハンセン指数構成のテンセント株は、2.3%高の391.80香港ドルで取引を終了。終値ベースの上場来高値を更新した。

業種別では、H株保険セクターの上げが目立つ。中国平安保険(2318/HK)が5.6%高、新華人寿保険(1336/HK)が4.5%高、中国太平洋保険集団(2601/HK)が3.7%高、中国人民保険集団(1339/HK)が3.0%高、中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が2.5%高で引けた。長期金利上昇のプラス面がクローズアップされる。保険各社の投資収益拡大が期待された。中国10年債利回りは先週後半から再び上昇基調を強め、足元では約3年ぶりの高い水準で推移している。

一方、港湾セクターは軒並み安。招商局港口HD(旧社名・招商局国際:144/HK)が7.3%、中遠海運港口(旧社名・中遠太平洋:1199/HK)が7.9%、天津港発展HD(3382/HK)が1.7%ずつ値を下げた。一部の港湾運営企業に、トラスト疑惑が浮上したことを不安視している。国家発展改革委員会は15日、独占的な立場を利用し、港湾企業が不当な利益を得ている疑いがあると指摘。上海港と天津港を対象として本格調査に乗り出すと発表した。

本土市場は3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.10%安の3399.25ポイントで取引を終えた。資源・素材株がさえない。銀行株や証券株、自動車株、海運・港湾株、インフラ関連株なども下げが目立った。半面、保険株は急伸。消費関連株も物色された。

【亜州IR】



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