SOLIZE:2033年12月期の売上1,000億円達成時には株価テンバガー化も、配当利回り4%超も魅力
SOLIZE Holdings<5871>は創業時から一貫してものづくりのデジタル化を推進し、2024年に東京証券取引所(以下、東証)スタンダード市場に上場した企業である。2025年には持株会社体制への移行によりSOLIZE Holdings(株)に商号を変更し、中核事業会社3社とともに長期の成長目標実現に向けて成長戦略を推進する。
1. 2025年12月期の業績概要
2025年12月期の連結業績は、売上高は前期比13.5%増の25,779百万円、営業利益は同81.2%減の85百万円、経常利益は同80.3%減の82百万円、親会社株主に帰属する当期純損失は36百万円(前期は254百万円の利益)であった。売上高は過去最高を記録。一方で期初予想を下回り、成長戦略に基づき体制強化費用や持株会社体制移行に伴う費用を計画どおりに計上したことで、営業利益は大幅な減益となった。また、法人税等調整額が増加したため、親会社株主に帰属する当期純利益は損失となった。第3四半期に入り米国関税政策の影響もあり、自動車業界をはじめとする主要顧客からの受注が足踏みする状況となり、売上高及び各段階利益は期初予想を下回った。前期末の連結純資産の2.5%を目安に安定的に配当を実施しており、1株当たり期末配当は55.0円と前期比8.0円の増配を実施した。
2. 2026年12月期の業績見通し
2026年12月期の連結業績は、売上高は前期比18.3%増の30,500百万円、営業利益は同483.4%増の500百万円、経常利益は同509.0%増の500百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は300百万円(前期は36百万円の損失)と増収増益の見通しだ。事業環境の改善に伴い、売上高は国内外の自動車産業などからの増収を見込む。また、体制強化費用や持株会社体制移行に伴う費用は前期に完了したことから、各段階の利益は改善する見通しだ。1株当たり期末配当は55.0円を予想し、配当性向は98.2%の高水準となる見通しだ。また、予想配当利回りは約4.2%(2026年5月26日現在)とスタンダード及びプライム全銘柄の配当利回りを大きく上回っており、株式投資家から高く評価されるであろう。
3. 今後の成長戦略
3年間(2025年12月期〜2027年12月期)の業績については、2027年12月期に売上高400億円を目指しており、売上高年平均成長率20%以上を目指す。従来領域と新規領域との掛け合わせによる成長に加え、M&Aによって成長を加速する計画だ。2025年7月には将来の発展を見据えて持株会社体制に移行し、それに伴い新たに中核事業会社3社を設立し、3つの事業に再編した。各中核事業会社は、事業特性に沿った「自主自律経営」を実践し、事業拡大に注力することで成長を続ける。一方、持株会社では経営戦略の策定、資源の再配分、M&A等の戦略投資等を中心とした「グループ経営」に特化する。非常に意欲的な計画であるが、2026年12月期からは増収に伴い営業利益が増加する体制が整った。弊社では、今後の業績及び成長戦略の進捗状況に注目したい。
4.株価
同社の競合先としては、製造業向けを中心とした技術者派遣ビジネスでは、メイテックグループホールディングス<9744>、アルプス技研<4641>等が挙げられる。これらの企業は事業の9割以上が技術者の派遣であり、オンサイト支援及びオフサイト支援を提供する同社のビジネスモデルとは異なる。また、マニュファクチュアリング事業の3Dプリンター分野では、JMC<5704>等が競合先となるが、JMCでは売上高の大部分が鋳物産業向けであり、大手製造業を中心にサービス提供する同社とはターゲット市場はもちろん、サービスの規模感や幅も大きく異なっている。ただ、メイテックグループホールディングスやアルプス技研がどのようにマーケットから評価されているのかを確認することは、同社の中長期の成長戦略が達成された際の時価総額をイメージすることに一定の用をなす。同社の中長期目標の開示は売上高のみであるが、利益率で一定の仮定を置いた場合、2027年12月期で売上高400億円が会社側の目標、そこに営業利益率4%を仮置きするとPERで8.5倍程度が試算される。同様に2033年12月期で売上高1,000億円、営業利益率10%を仮置きするとPERで1.4倍程度となる。メイテックグループホールディングスやアルプス技研の今期予想平均PERは平均して約14倍であり、中長期目標達成時の株価の一端をイメージできる。PBRも0.62倍と1倍を下回っており、それが是正されるだけで株価は約5割高、長期業績目標を達成された際は株価テンバガー化も視野に入る。配当を享受しながら、成長を待てる企業として注目しておきたい。
■Key Points
・2025年12月期は、今後の成長に向けた先行投資を積極化し、増収減益決算。株主資本配当率に基づき、期末配当は増配
・2026年12月期は増収増益を予想。売上高は過去最高を更新し、利益は体制強化の費用が一巡し、販売費及び一般管理費の増加が鈍化することから、増収による増益路線に復帰の見通し
・2027年12月期までの3年間で売上高年平均成長率20%以上を目指す。従来領域と新規領域の掛け合わせによる成長に加え、M&Aにより成長を加速
・PBR1倍への是正だけで4割高、中計達成が視野に入ればテンバガーも視野
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