アイル Research Memo(1):2026年7月期中間期は2ケタ増収増益。通期は各利益を上方修正し増益幅拡大予想
アイル<3854>は自社開発の各種システムによって中堅・中小企業の経営力アップを支援するトータルシステムソリューション企業である。DXによる効率化支援にとどまらず、日々複雑化するバックサイド(バックオフィス、バックヤード)業務を変革する「BX※」により価値創造支援の実現を目指す。
※ バックサイドトランスフォーメーションの略。同社独自のCROSS-OVER戦略によって、バックサイドから変革を起こすことで価値創造を実現するという概念。
1. 2つの事業区分による好循環スパイラル
同社は事業区分を、基幹業務管理システム「アラジンオフィス」シリーズを展開するシステムソリューション事業、クラウド型の複数ECサイト一元管理ソフト「CROSS MALL」、実店舗とECの顧客・ポイント一元管理ソフト「CROSS POINT」、バックヤードプラットフォーム「BACKYARDTM」などを展開するWebソリューション事業(CROSS事業、その他Web事業)としている。顧客企業のビジネスプロセス変革を支援すべく、リアル(バックオフィス)とWeb(バックヤード)の融合による独自のCROSS-OVER戦略によって「BX」を推進する。また、製販一体体制によりカスタマイズ工数削減やトラブル未然防止にも取り組むことで総合的な品質・生産性向上を実現し、ストック売上拡大とともに売上総利益率上昇につなげるという好循環スパイラルを形成している。
2. 2026年7月期中間期は過去最高業績
2026年7月期中間期の連結業績は、売上高が前年同期比12.1%増の10,360百万円、営業利益が同25.3%増の2,831百万円、経常利益が同27.5%増の2,850百万円、親会社株主に帰属する中間純利益が同27.2%増の1,956百万円と、計画を上回る2ケタ増収増益で、中間期として過去最高業績となった。システムソリューション事業の案件大型化に伴う月額保守料増加やクラウド商材導入増加に加え、プロジェクト品質の向上による売上総利益の上昇、またCROSS事業の安定成長によってストック売上が拡大した。全社ベースのストック売上高は同13.0%増の4,536百万円、ストック売上総利益は同15.7%増の2,705百万円、ストック売上総利益率は同1.4ポイント上昇して59.6%、ストック売上総利益の販管費カバー率は同5.0ポイント上昇して86.8%となった。
3. 2026年7月期通期も増益幅拡大の見込み
2026年7月期通期の連結業績は2026年3月6日付で各利益を上方修正し、売上高が前期比7.3%増の20,700百万円、営業利益が同14.1%増の5,500百万円、経常利益が同16.2%増の5,540百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同16.1%増の4,050百万円と、増収増益・過去最高業績を見込んでいる。前回予想に対して、売上高は半導体不足によるサーバー納期遅延リスクを考慮して据え置いたが、システムソリューション事業の大型案件の進捗が想定以上であることから、営業利益を250百万円、経常利益を265百万円、親会社株主に帰属する当期純利益を325百万円それぞれ上方修正した。中間期の利益上振れ分を上方修正した形であり、前回予想に比べて増益幅が拡大する見込みだ。継続的なストック収益拡大やプロジェクト品質向上の効果により、好業績が期待できると弊社では考えている。
4. 2028年7月期までを成長投資加速期と位置付け
2025年9月に策定した3ヶ年計画(ローリングプラン、2026年7月期~2028年7月期)では、2028年7月期の計画を売上高24,300百万円、営業利益6,312百万円、営業利益率26.0%、親会社株主に帰属する当期純利益4,334百万円としている。なお本計画の初年度である2026年7月期の利益予想を上方修正し、2027年7月期以降の計画についても合理的な算出ができ次第、更新予定としている。これまでの強みをさらに昇華させ、将来にわたる企業価値の最大化を実現すべく、新たな将来ビジョンを「“産業プラットフォーマー”としてサプライチェーンの再構築を進め、ユーザーの企業力をアップさせる」とした。また本計画期間を成長投資加速期と位置付け、将来の成長を実現するための事業基盤・経営基盤を構築する期間とした。新たなビジネスモデルの確立や社内の構造改革を推進することにより、中長期的に新たな成長曲線を描き、成長を加速させる方針だ。
■Key Points
・中堅・中小企業の経営力アップを支援するトータルシステムソリューション企業
・2026年7月期中間期は計画を上回る2ケタ増収増益
・2026年7月期通期は各利益を上方修正し、増益幅拡大で過去最高業績を見込む
・2026年7月期~2028年7月期は成長投資加速期と位置付け
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)
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