ハークスレイ Research Memo:2026年3月期第2四半期は中間期で過去5年間最高の売上・営業・経常利益を更新
ハークスレイ<7561>は、「中食」「店舗アセット&ソリューション」「物流・食品加工」の3事業を柱に、“食”の事業領域で多角的なM&Aを実行し成長する企業である。
1. 2026年3月期第2四半期の業績概要
2026年3月期第2四半期は、売上高が前年同期比20.9%増の25,525百万円、EBITDAが同19.8%増の2,088百万円、営業利益が同1.0%増の1,038百万円、経常利益が同4.1%増の1,115百万円、親会社株主に帰属する中間純利益が同15.8%減の520百万円と、増収及び営業・経常増益となった。売上高、営業利益、経常利益いずれも過去5年(2022年3月期以降)の中間期において最高値となった。
売上高に関しては、「物流・食品加工事業」で2024年12月に連結子会社となった(株)ホソヤコーポレーションの押し上げ効果(約36億円)に加え定番商品やOEM商品が好調に推移したほか、「中食事業」でほっかほっか亭の新メニューが好調に推移したこと等が増収に貢献した。また、「店舗アセット&ソリューション事業」では、稼働店舗数の増加によりストック収入が増えたのに加え、第2四半期に不動産(TRN立川)1棟を売却し、前期に発生したテナント入れ替え収入(約3億円)が剥落した影響を補って増収となった。「中食事業」のセグメント売上高は同3.5%増の8,640百万円、「店舗アセット&ソリューション事業」のセグメント売上高は同4.7%増の6,378百万円、「物流・食品加工事業」のセグメント売上高は同49.9%増の11,764百万円となった。
営業利益に関しては、販管費がのれん償却費の増加などにより前年同期比17.8%増の6,923百万円と増えたものの、増収効果や原価低減努力などにより売上総利益が同15.3%増の7,961百万円と堅調に増加したことで増益となった。セグメント別では、お米を始めとした原価低減により「中食事業」の増益幅(前年同期比273百万円増)が大きかった。「物流・食品加工事業」ではホソヤコーポレーション取得によるのれん償却費(約2億円)増加等により減益(同202百万円減)となった。
戦略セグメントである「物流・食品加工事業」が全社の成長をけん引し、黒字化基調に戻った「中食事業」を含め3事業セグメントすべてが自立し稼ぐ力が着実に向上している。
2. 2026年3月期の業績見通し
2026年3月期は、売上高は前期比16.7%増の52,700百万円、営業利益が同1.6%減の1,900百万円、経常利益が同23.2%減の1,600百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同17.0%減の1,000百万円と、増収減益の予想である(期初予想据え置き)。進行期も「物流・食品加工事業」は成長をけん引すると予想される。連結子会社(株)ホソヤコーポレーションの年間を通した売上及び利益の連結がプラス要因となる一方で、のれん償却、菓子原料のコスト上昇なども見込む。「店舗アセット&ソリューション事業」では、不動産管理テナント数を増加させるなどストック売上を着実に行う。なお、不動産売却(物件販売)の売上高及び利益は見込まない期初予想となっている。「中食事業」は、2025年3月期の下半期以降は黒字転換しており、カスタマイズ弁当のエリア拡大や万博でも注目されたワンハンドBENTOなど好材料もあり好調を維持する見込みである。
成長戦略:売上・利益の成長性の高さに注目
同社は、過去5年間(2022年3月期中間期~2026年3月期中間期)の年平均成長率が売上高で16.3%、営業利益で34.1%、EBITDAで38.0%と高い成長を持続してきた。日本経済新聞(2025年9月4日)によると、成長力の高い中小型株として2025年4~6月期と3年前の同じ期間の売上高の増収率で順位11位にランクインした。売上高の増収のドライバーとしては、M&Aの効果が大きく、稲葉ピーナツ(2022年11月)、ホソヤコーポレーション(2024年12月)の連結子会社化が大きく寄与した。また、内部成長においても、「物流・食品加工事業」の物流部門・カミッサリー部門が、流通業の人手不足問題を背景にOEM受託を増やしてきた。利益面に関しては、「店舗アセット&ソリューション事業」の利益貢献と安定成長が顕著である。稼働店舗数(店舗リース、不動産管理)は2023年3月末の926店舗から1,021店(2025年9月末)と堅調に増加しており、ストック型の利益成長を実現している。また、所有不動産の稼働建物棟数は17棟となっており、適切なタイミングで売却することでフロー型の利益が得られている。また、「中食事業」及び「物流・食品加工事業」では主に外部環境の影響により収益力が低下した時期もあったが、大胆な経営改革・改善により収益力を早期に回復させており、その手腕は高く評価できる。
株主還元策:「前年を下回らない増配」が基本方針。2026年3月期は2円増の28円予想(中間14円確定済、期末14円予想)
同社は、安定的な配当の継続を基本方針とし、将来に向けた成長投資に利益を配分するとともに、株主への利益還元重視の姿勢をより明確にするため、1株当たり当期純利益の伸長に合わせて「前年を下回らない増配を目指す」としている。中期経営目標では最終年度の2028年3月期に年間配当35.0円とする目標を掲げており、毎年2.0円から3.0円前後の増配ペースが期待できる。自己株式の取得については、資本水準や株式市場の環境に加え、ROEや1株当たり当期純利益が伸長する効果を総合的に勘案し、機動的に実施するとしている。2026年3月期は、年間配当28.0円(同2.0円増配、中間期14円確定済、期末14円)、配当性向51.8%を予想する(期初予想据え置き)。
(執筆:客員アナリスト 角田秀夫)
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