エフ・コード Research Memo(1):上場後19件のM&Aを実行し、4年間で約15倍の売上成長を見込む
エフ・コード<9211>は、増加するデジタル接点に対応し企業のマーケティング活動の最大化を支援するMarketing領域と、企業のDXや高度なデジタル化を推進するためAIの活用やシステム開発などの支援を行うAI・Technology領域の事業を展開する。マーケティング、データサイエンス、プロダクト、エンジニアリング、クリエイティブなどの各サービスをそれぞれ専門とする企業15社(同社を含む)でグループを構成し、クライアントに一気通貫のサービスを提供する。ホールディングカンパニーである同社を中心に、グループ各社の運営方針、文化などを尊重し独立性を遵守する「連邦制」をとりながら成長を続けている。
1. 2025年12月期中間期の業績概要
2025年12月期中間期(IFRS※)の連結業績は、売上収益5,212百万円(前年同期比155.8%増)、営業利益1,177百万円(同96.8%増)、税引前利益1,093百万円(同98.8%増)、親会社の所有者に帰属する中間利益646百万円(同88.3%増)となった。売上収益は前年同期の約2.6倍、営業利益は同約2倍と大幅な成長を確保し、事業規模も拡大した。グループ会社の新たなプロダクト開発、サービス提供などによるオーガニックな成長が加速するとともに、同社主導によるグループ各社のサービスのクロスセルなどにより着実に売上を積み上げた。加えて、2024年12月期にM&Aによりグループに加わった4社の売上がフルに寄与するとともに、2025年12月期中間期にM&Aにより子会社化した3社((株)ゼロタス、(株)Ciel Zero、(株)SmartContact)の売上も一部貢献した。なかでもCiel Zeroの中間期の売上収益は1,310百万円と大きく貢献した。損益面においては、増収と粗利率の上昇により売上総利益は前年同期の約2.7倍となり、子会社増加により前年同期の約3.4倍に増加した販管費を吸収し、前年同期の約2倍の営業利益を確保した。また、2回にわたって自己株式取得200千株(取得価額約355百万円)による株主還元を実施した。
※ 同社は、2023年12月期より連結決算を導入している。さらに、2023年12月期第3四半期よりIFRS(国際財務報告基準)の任意適用を開始しており、2022年12月期決算も同基準に基づき調整している。
2. 2025年12月期業績見通し
2025年12月期(IFRS)の連結業績は、売上収益10,000百万円(前期比※94.9%増)、営業利益2,200百万円(同64.6%増)、税引前利益2,033百万円(同65.7%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益1,285百万円(同52.4%増)と大幅な増収増益を見込んでいる。2021年12月の上場後4年間で売上収益は約15倍、営業利益・EBITDAは約14倍の成長だ。中間期の進捗率は売上収益で52.1%、営業利益で53.5%と順調に推移している。また、通期業績予想は2025年2月までに子会社化した2社(ゼロタス、Ciel Zero)の業績は織り込んでいるが、それ以降にM&Aを実行した4社(SmartContact、(株)デイトラ、(株)Real us、(株)ブイスト)の業績は織り込んでおらず、下期に収益が偏重することからも通期業績予想を達成する蓋然性は高いと弊社では判断している。また、EPSは104.84円と前期比44.5%増、上場後4年間で約8倍の成長を見込む。
※ 前期比は、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定内容を反映した2024年12月期との比較による。
3. 中期経営計画の概要
同社は2025年2月に3ヶ年(2025年12月期~2027年12月期)の中期経営計画を公表し、2027年12月期に売上高150億円超、営業利益50億円超を掲げた。営業利益のCAGR(年平均成長率)50%以上を目指す。基本的にM&Aを活用して多彩な経営人材をグループ内に迎え、既存人材との相互刺激・活性化と業務面での連携を促進し、事業戦略の高度化・高速化を推進し中長期での競争力を強化する考えだ。事業戦略としては、Marketing領域とAI・Technology領域両面でシナジーを生み出しながらDX実践の総合プレイヤーを目指す。プロダクトから集客、CRMまでのクライアントのデジタルビジネス全体を真に支援できる会社に拡張し、その先にある実業、海外進出など新領域へのチャレンジを企図している。組織戦略としては、一般的なピラミッド型の組織構造ではなく、若く才能あふれる経営陣を中心とした複数の山が存在する「連邦制」を維持し、その相互作用によって生まれ始めている新規事業やグループ会社間のシナジーなど様々な「創発」を育てる方針だ。財務戦略としては、希薄化を上回る高い利益成長を目指し高いEPS成長率を確保するとともに、年々増加する分厚いキャッシュ・フローによりネットデット/翌期EBITDA倍率を2.5倍以内でコントロールする方針だ。
■Key Points
・上場後19件のM&Aを実行し、4年間で約15倍の売上成長見込み
・2025年12月期中間期の売上収益は前年同期の約2.6倍、営業利益は約2倍に成長
・2025年12月期はM&Aと既存事業の成長により大幅な増収増益見込み
(執筆:フィスコ客員アナリスト 松本 章弘)
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