tripla Research Memo(5):2025年10月期中間期は同社ソリューションが浸透し、大幅増収増益
1. 2025年10月期中間期の業績概要
2025年10月期中間期における連結業績は、営業収益が1,230百万円(前期比61.7%増)で大幅増収となった。主力サービスの拡大や海外子会社の寄与が成長をけん引した。営業利益は238百万円(同335.2%増)と急増し、営業利益率は19.4%に達した。経常利益は269百万円(同515.8%増)とさらに高い伸びを示し、収益構造の強化が進んでいる。親会社株主に帰属する中間純利益は232百万円(同782.1%増)と、前年同期比で8倍以上の水準に達し、純利益率は18.9%と高水準で推移した。
また、通期業績予想に対する進捗率は、営業収益が44.4%、営業利益が45.2%、経常利益が51.1%、親会社株主に帰属する中間純利益が57.6%とおおむね順調であることから、通期業績予想を据え置いた。
会社別に見ると、同社単体の営業収益は996百万円(前年同期比270百万円、37.1%増)となった。計画の達成率は96.5%と高水準であり、国内SaaS事業の順調な拡大が収益をけん引した。営業利益は228百万円(同140百万円、157.7%増)を計上し、コストを大きく上回る営業収益を獲得した効果が顕著に表れている。計画の達成率は95.4%となっており、安定した収益体質が構築されている。
次に、連結子会社であるBookandLinkの営業収益は85百万円で、前年同期の34百万円から51百万円増加した。計画の達成率は90.9%とやや未達ながら、堅調な成長を維持している。営業利益は19百万円で黒字転換を実現した(前年同期は6百万円の損失)。
さらに、2024年に連結子会社化されたSurehighは前年同期には連結されていなかったことから実質ゼロからの立ち上がりであったが、営業収益は148百万円でほぼ計画どおり着地した。また、営業損失は計画を下回る9.2百万円にとどめており、のれん控除前の営業利益は8.7百万円であるため今後の利益貢献に期待したい。
このように、各社とも営業収益・営業利益の両面で成長基調を維持しており、グループ全体としての収益拡大が順調に進行している。特に海外子会社の早期立ち上がりと黒字化が、今後のグローバル戦略における大きな推進力として期待できる。
主力サービスの力強い成長を中心に重層的な成長を実現
2. サービス別営業収益の動向
2025年10月期中間期における同社単体の営業収益は996百万円(前年同期比37.1%増)となった。サービス別に見ると、以下のとおりである。
主力サービスである「tripla Book」は、宿泊施設の自社予約化ニーズを的確に捉えて利用が拡大し、営業収益は754百万円(同47.6%増)となった。
「tripla Bot」の営業収益は181百万円(前期比1.9%減)となったが、計画の達成率は103.7%で、プラン変更に伴う減収傾向の中でも安定した需要を維持している。
「tripla Connect」は宿泊業界向けCRM・MAツールとしての認知と導入が進み、32百万円(同48.6%増)と順調に拡大した。計画の達成率も100.9%とほぼ想定どおりに推移した。
その他の収益は28百万円で、前年同期の8百万円から20百万円の増収(前期比219.2%増)を記録し、計画比も99.3%と順調な水準である。
総じて、主力の「tripla Book」が収益をけん引しつつ、「tripla Connect」など新サービスも順調に拡大しており、サービス構成のバランスが取れてきている。「tripla Bot」は減収となったものの、計画していたサービス提供プランの変更に伴うもので計画超過の進捗を維持しており、毎四半期で利用顧客を積み上げている。今後も主力サービスを中心に重層的な成長が期待される。
3. 財務状況と経営指標
2025年10月期第中間期末における同社の資産合計は13,739百万円(前期末比2,744百万円増加)となった。そのうち、流動資産は12,925百万円(同2,759百万円増)、固定資産は813百万円(同15百万円減)であり、引き続き資産構成の大半を流動資産が占めている。
負債合計は12,373百万円(同2,487百万円増加)となったが、主な要因は預り金の増加(同2,731百万円)である。これは契約した宿泊施設から受け取ったもので、預り金の増加は契約施設の増加を意味しており、ポジティブな変化である。有利子負債は長期借入金の減少により113百万円減少した。現金及び預金が12,420百万円に達しており、これは預り金および有利子負債を含む負債全体をほぼカバーできる水準である。
純資産は1,366百万円と前期比で257百万円増加しており、収益の積み上げに伴う自己資本の蓄積が進んでいる。自己資本比率は前期末の9.7%から9.6%へとやや低下したが、前述のとおり負債構成の性質を踏まえれば、実質的な財務安全性には懸念がない。
今後の成長投資に対しても、十分なキャッシュリザーブを有しており、財務基盤の堅牢さが今後の戦略展開の強固な下支えとなるであろう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中西 哲)
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