RIZAP-G Research Memo(7):2025年3月期はchocoZAP事業の収益力向上を主因に営業利益黒字
RIZAPグループは2025年3月期に、売上高が171,090百万円に達し、前年同期比5.2%増加しました。営業利益は1,882百万円となり、前年の損失から黒字化しました。特にchocoZAP事業の成長が業績の向上に寄与しています。chocoZAPは成長戦略を強化し、全国で店舗を拡大し続けており、3月末時点で1,791店舗が運営されています。また、新規サービスの導入などにより会員数も増加しています。この結果、RIZAP関連の事業セグメントでは通期で黒字を達成しました。他の事業セグメントでも増収を見込んでおり、財務基盤の強化や負債の削減が進展しています。特に、SOMPOホールディングスとの資本提携により資本基盤が大幅に向上しました。
1. 2025年3月期の業績概要
2025年3月期は、売上収益が171,090百万円(前期比5.2%増)、営業利益が1,882百万円(前期は648百万円の損失)、税引前損失が1,495百万円(同4,551百万円の損失)、親会社の所有者に帰属する当期利益が264百万円(同4,300百万円の損失)となり、増収とともに営業利益で黒字となった。
売上収益に関しては、コンビニジム「chocoZAP」事業の成長が継続しており、RIZAP関連事業(chocoZAP事業含む)が大幅な増収(前年同期比8,457百万円増)と全社の成長をけん引した。「chocoZAP」出店ペースは抑制気味ではあるが、前期末からchocoZAPが409店舗増加し、2025年3月末の店舗数は1,791店舗となった。店舗数の増加に伴い会員数も伸びており、2025年5月15日時点で135.0万人となった。洗濯・乾燥機やカラオケの新規サービス導入や人的サポートの導入、機器メンテナンス及び清掃の強化などの顧客満足度向上策が行われており、退会率を一定以内に抑制している。既存事業では、一新時計、MRKホールディングス、アンティローザ、BRUNO等の増収分(同8,050百万円増)があった一方で、REXT Holdings(前期の退店等)、夢展望(残暑影響等)などによる減収(同6,154百万円減)があった。利益面は、chocoZAP事業で主に上期に戦略的投資を実施したことで、第1四半期が営業損失となったが、その後はRIZAP関連事業(chocoZAP事業含む)の利益改善を主因として黒字化し、通期でも黒字を達成した。
(1) ヘルスケア・美容セグメント
RIZAP関連事業では、chocoZAPの店舗品質・顧客満足度の向上などを目的に、主に既存店への積極投資を行うとともに、計画的な新規出店や広告宣伝を行ってきた。カラオケ、洗濯・乾燥機などの新規サービス導入やトレーナーの配置、マシン故障対応の改善、サポート会員制度の拡充などが矢継ぎ早に行われた。これらの成果として退会率を一定水準に維持できている。既存のボディメイク事業ではchocoZAP会員へのアプローチを強化し、chocoZAP会員からRIZAP入会が増加した。結果としてRIZAP関連事業は、下半期及び通期での黒字を達成した。MRKホールディングスでは、婦人下着等の事業において、補正下着の新色やEC販売等が好調に推移し増収となった。ヘルスケア・美容セグメントの売上収益は73,215百万円(前期比15.8%増)、営業利益は566百万円(前期は3,116百万円の損失)となった。
(2) ライフスタイルセグメント
REXT Holdingsでは、前期に店舗の退店(116店舗)や滞留在庫の処分などの構造改革が完了した。そのうちエンターテイメント事業では、アミューズ機やトレーディングカード・ホビー等の商材を強化した高収益モデル「WonderGOO PLUS+」化改装を推進した。中核商品であるトレーディングカードは、中長期的に成長トレンドではあるものの、前期の高騰の反動減の影響を受け減収となった。リユース事業では強みであるブランド・貴金属の買い取り販売力を維持しながらアパレル服飾品等の高収益アイテムの買い取り販売に注力したことにより、増収及び過去最高収益を達成した。BRUNOは、カタログギフトやシーズン家電の売上、EC販売が好調に推移したのに加え、インバウンド需要や旅行需要を取り込んだトラベル商品ブランド「MILESTO」の売上が好調に推移し、増収増益となった。ライフスタイルセグメントの売上収益は78,054百万円(前期比5.5%減)、営業利益は1,969百万円(同22.0%減)となった。
(3) インベストメントセグメント
SDエンターテイメント<4650>では、主力のウェルネス事業の成長戦略に引き続き取り組み、ピラティススタジオ、保育園、就労支援B型事業所、訪問介護・グループホーム等を展開し増収となったが、出店費用が発生し減益となった。一新時計は、高級ブランド時計の販売が好調だったことなどにより、増収増益となった。インベストメントセグメントの売上収益は23,945百万円(前期比12.7%増)、営業利益は716百万円(同46.3%減)となった。
2. 財務状況
2025年3月期末の資産合計は前期末比12,374百万円増の169,526百万円となった。このうち流動資産は同8,044百万円増の72,092百万円であり、現金及び現金同等物の増加(6,958百万円増)等が主な要因であった。非流動資産は同4,330百万円増の97,434百万円であり、繰延税金資産の増加(4,290百万円増)、有形固定資産の増加(1,810百万円増)等が主な要因である。
負債合計は前期末比20,739百万円減の107,103百万円となった。このうち流動負債は同13,467百万円減の66,484百万円であり、有利子負債の減少(11,310百万円減)や営業債務及びその他の債務の減少(5,016百万円減)が主な要因である。非流動負債は同7,271百万円減の40,618百万円であり、有利子負債の減少(7,139百万円減)が主な要因である。資本合計は同33,114百万円増の62,422百万円となった。資本剰余金の増加(26,177百万円増)及び資本金の増加(6,103百万円増)が主な要因である。
経営指標では、親会社所有者帰属持分比率が2025年3月末に30.4%(前期末は12.4%)と上昇した。これは、SOMPOホールディングスとの資本業務提携(約300億円の出資)に加え、chocoZAP事業の営業キャッシュ・フロー良化による借入金返済等が主な要因である。
同社では、財務基盤が強化されたことをテコに借入金のリファイナンスを実施し、条件の改善や財務戦略の機動性・柔軟性の確保を進めている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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