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PBシステムズ Research Memo(6):売上微増も、規模拡大コストが上回り各段階利益は減少


ピー・ビーシステムズの2025年9月期上期業績は、売上高が前年同期比1.5%増の1,170百万円だったが、営業利益は58.3%減の50百万円と大幅な減益に終わった。これは、大型案件の期ズレや持続的成長のための積極的投資が影響している。特にセキュアクラウドシステム事業ではシトリックス製品や大型案件が貢献した一方で、人材強化やMetaWalkersの機能強化などのコストが重かった。また、期ズレにより資産が減少したものの、現金及び預金が増加し、自己資本比率が69.6%に達し、財務の安全性が高いことが示された。

*14:06JST PBシステムズ Research Memo(6):売上微増も、規模拡大コストが上回り各段階利益は減少 ■ピー・ビーシステムズ<4447>の業績動向

1. 2025年9月期上期の業績動向
2025年9月期上期の業績は、売上高が前年同期比1.5%増の1,170百万円、営業利益は同58.3%減の50百万円、経常利益は同58.5%減の50百万円、中間純利益は同61.5%減の31百万円と、微増収ながら大幅な減益で着地した。上期計画比では、売上高が22.0%減、営業利益は62.5%減、経常利益は61.9%減、中間純利益は64.4%減となっており、従来の課題である業績の下期偏重(特に第4四半期)からの脱却を狙っていたがビハインドの状況にある。ただし、計画値からの乖離を大きくした要因は大型案件の期ズレであり、決算説明会時点で既に受注済みとなっている。売上高については、セキュアクラウドシステム事業で、引き続き同社の強みでもあるシトリックス製品販売が貢献したほか、「2025年の崖」に対応する基幹システム更改等の大型案件が寄与した。エモーショナルシステム事業では、MetaWalkersがショッピングセンターでの化石発掘や恐竜ペイント等のイベントに採用されたほか、地方創生や地域課題解決に向けた地方自治体のイベント出展等により売上げを支え、前年同期水準の売上高を確保した。利益面でも大型案件の期ズレ影響が大きかったほか、持続的な成長に向けた基盤固めのための人財をはじめとする積極的投資も重しとなった。また、MetaWalkersの機能強化と営業推進によるコストもかさみ、営業利益は落ち込んだ。

従業員数については、前期末(65人)から上期期間中に4人中途採用したものの、4人の退職が発生したことで増減はなかった。ただし、第3四半期以降で既に10人の採用が決定(中途3人、新卒7人)していることから、期初計画(79人)達成に向けて、人財面の強化進捗は順調と言えそうだ。

2. 2025年9月期上期の財務の状況
2025年9月期上期末の資産合計は前期末比1,078百万円減の1,794百万円、負債合計は同890百万円減の545百万円、純資産合計は同188百万円減の1,248百万円となった。現金及び預金が216百万円増加した一方、受取手形、売掛金及び契約資産が1,085百万円減少した。これは、大型案件が第3四半期以降にずれ込んだ影響である。ほかには、買掛金の減少(815百万円)、前受金の増加(21百万円)、1年内返済予定の長期借入金の減少(18百万円)があり、また自己株式の取得による減少(155百万円)があった。これにより2025年9月期上期末時点の自己資本比率は69.6%と前期末比19.6ポイント増加した。2024年3月期の東京証券取引所プライム市場の情報・通信業平均値31.4%(日本取引所グループ)と比較して高水準にあるほか、流動比率も目安の200%水準を大幅に上回ることから財務の安全性は高いと言えよう。

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)

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