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PBシステムズ Research Memo(1):成長戦略刷新により下期での挽回目指す


PBシステムズは福岡を拠点とする独立系SIerで、主に中堅企業向けにクラウド基盤を構築し、サイバーセキュリティやDXを支援している。また、VR技術を活用したエモーショナルシステム事業にも力を入れている。2025年9月期上期の売上は前年同期比で微増したが、利益は減少した。これは大型案件の遅れが原因とされ、今後下期での挽回を目指している。さらに、新たな成長戦略として2セグメント3戦略を掲げている。また、営業力のある企業と協力し、エモーショナルシステム事業の販売促進も強化する。新サービス『MetaAnywhere』の案件獲得にも期待が寄せられている。加えて、2030年までにROE30%を達成する新たなKGIを掲げ、さらなる成長を目指している。

*14:01JST PBシステムズ Research Memo(1):成長戦略刷新により下期での挽回目指す ■要約

1. 「ハイブリッドクラウド」のプロフェッショナル集団へ
ピー・ビーシステムズ<4447>は、中堅企業をメインターゲットとしつつ、SaaS事業者、公共団体向けに各種情報システムを構築する、システム仮想化技術に精通したクラウド基盤構築力が強みの福岡を地盤とする独立系SIerである。サイバーセキュリティに絡んだレジリエンス構築やDX(デジタルトランスフォーメーション)の実現までをクラウド技術力でトータルにサポートするセキュアクラウドシステム事業を中核とする。また、VR(仮想現実)空間を生み出す、体験共有型VRシアター「MetaWalkers(旧称:4DOH)」シリーズを製造販売するエモーショナルシステム事業との2軸構成だが、新たに「MetaAnywhereTM」(商標登録出願中)を開発し、成長を図っている。

2. 売上高は前年同期比微増、各段階利益は規模拡大コストが重しに
2025年9月期上期の業績は、売上高が前年同期比1.5%増の1,170百万円、営業利益は同58.3%減の50百万円、経常利益は同58.5%減の50百万円、中間純利益は同61.5%減の31百万円と、微増収ながら大幅な減益で着地した。ただし、上期計画値からの乖離を大きくした要因は大型案件の期ズレであり、決算説明会時点で既に受注済みとなっている。従業員数については、前期末(65人)から上期期間中に4人中途採用したものの、4人の退職が発生したことで増減はなかった。ただし、第3四半期以降で既に10人の採用が決定(中途3人、新卒7人)していることから、期初計画(79人)達成に向けて、人財面の強化進捗は順調と言えそうだ。

3. 期初計画は据え置き、下期挽回で計画達成を目指す、新たな成長戦略とKGIを発表
2025年9月期の業績見通しについては、売上高が前期比10.0%増の3,420百万円、営業利益が同4.9%増の380百万円、経常利益が同3.8%増の376百万円、当期純利益が同0.3%増の256百万円の計画を据え置いている。上期は大型案件の期ズレなどもあり、苦戦したが、従来、偏重傾向のある第4四半期で主に挽回し、計画達成を狙う。また、同社はエモーショナルシステム事業の成長を実現するべく、新たな販売促進施策として、営業力の強い大手企業と協業する動きを進めている。同社が狙う顧客(自治体、各種イベントや展示施設、美術館等)に強い企業と連携することで、リファレンスマーケティングを展開し、効果的に需要にアクセスする構想だ。なお、新たな成長戦略として、2セグメント3戦略の合計6戦略を示しており、この路線で計画達成を目指す。

加えて、同社は従来、KGI(Key Goal Indicator)として「2028年9月期までにセキュアクラウドシステム事業の営業利益率16%を達成」を掲げていた。しかし、足元で活発な議論が進んでいる東証グロース市場改革案や株式市場の環境変化に対応し、なおかつ一段の成長意欲を対外的に示すべく、「2030年9月期までにROE30%を達成、維持継続」を新たなKGIとして採用することを発表した。

■Key Points
・2025年9月期上期は大型案件の期ズレや規模拡大コストが重しに
・2025年9月期は新成長戦略で前半ビハインドを挽回する計画
・注目ポイントは新サービス「MetaAnywhere」の案件獲得

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)

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