筑波精工 Research Memo(6):2026年3月期は営業黒字目指す。EV向け回復に加えAI半導体向けに期待
筑波精工は、2026年3月期に営業黒字化を目指す計画で、売上高を前期比47.8%増の351百万円と見込んでいます。成長の要因として、EV向け製品の回復に加え、AI半導体向け市場の開拓が挙げられています。2025年4月には「Supporter」と「自動機」を約59百万円受注、さらに2024年夏より海外の大手ファウンドリでのテストを経て、AI半導体向けの需要を見込んでいます。特に、高温での電力ロスを抑える技術であるSiC基板や極薄Si基板の展開が重要視されています。 その一方で、EV市場は航続距離の問題を抱えており、この解決策としてインバータでの熱損失を抑える技術が求められています。また、AI半導体における超微細化による歩留まり改善に「Supporter」が寄与する見通しです。今後の業績向上の鍵は、これらの技術的課題を乗り越え、特に2027年以降には新市場での成果が見込まれるとされています。
筑波精工<6596>の2026年3月期の業績は、売上高は351百万円(前期比47.8増)、営業利益4百万円(前期は44百万円の損失)、経常利益3百万円(同45百万円の損失)、当期純利益1百万円(同69百万円の損失)と予想している。
製品別の売上高予想は開示されていないが、各製品とも増加を見込んでいる。1つ目の要因は、EV向けに回復が見られることで、既に2025年4月に「Supporter」と「自動機」で約59百万円を受注している。今後、生産が増加するに伴い「Supporter」売上が増加すると推測される。また既述のように2025年3月に特定プロセス向けに「ステージ」を受注済みで、こちらも採用が拡大する可能性が高い。
さらに2026年3月期はAI半導体向けの立ち上がりが期待できそうだ。同社によれば、既に2024年夏から海外の大手ファウンドリとテストを繰り返しており、期中に「流し込みライン」(テスト用ライン)向けに「自動機」と「Supporter」合わせて約90百万円の受注を期待できるとのことである。
■中長期の展望
EV車の課題は「航続距離」、AI半導体の歩留まり向上には「Supporter」が有効
1. EV車の今後の課題(航続距離)と解決策
過去数年間、中国と欧米を中心に自動車のEV化は加速度的に進んだが、足元ではその伸び率が鈍化している。ここで指摘されている課題の1つが「航続距離」、すなわち1回の充電で走行できる距離が短いことだ。特に冬場は、より多くの電気を暖房用に消費するため、充電ステーションに長蛇の列ができている。これが最近の「EV離れ」の要因の1つとなっている。
(1) 航続距離が短い主要因はインバータの発熱
一般的なEV車(大衆車)の航続距離が短い主要因は、インバータの発熱にある。EV車では、バッテリーのDC電力をACに変換しモーターを回すが、この役割を果たすのがインバータで、変換時の発熱が電力損失を生んでいる。今後EV車の航続距離を伸ばすためには、インバータでの電力損失を極力抑えることが必須条件となる。
(2) 2つの解決策:SiC基板か極薄Si基板
同社によれば、このインバータでの熱損失を抑える方法は、現時点においては主に2つあるとのこと。1つはSiC(シリコンカーバイド)基板を使うことだが、SiC基板は量的な供給が限られていることから非常に高額であり、限られた一部の高級車にのみ搭載できる。一般大衆車への搭載はコスト面から難しい。
一方でSi基板(通常のシリコンウエハ)は安価で大量供給が可能だが、熱損失を抑えるためには厚みを80μm厚(可能なら60μm厚)以下にする必要がある。しかし量産ラインにおいては80μm厚以下のウエハの取り扱いが非常に難しく、通常の「接着剤方式」が使えないため、同社の「静電チャック方式」が必要となる。
注:上記は取材に基づいた同社の説明による。
2. 潜在市場の推測
上記のような事業環境から、同社の先行きには楽しみもあるが、ウエハの薄型化が進むためには乗り越えるべき課題・壁も多い。当初、同社によるとEV向けにウエハの薄型化が進むのは2024年3月期以降としていたが、実際は2~3年ほど遅れる気配である。したがって、同社の業績が本格的に浮上するのも2027年3月期からと予想される。
今後、潜在的な市場はどの程度あるのか、同社の説明によると、従来、薄型IGBT生産の主力は6インチウエハであったが、2023年秋から8インチウエハで80μが本格的に稼働し、一部では12インチが立ち上がりつつあるようだ。12インチウエハ1枚からは自動車約3台分のIGBTが取れると言う。したがって今後のEV自動車生産予測から、同社では12インチウエハ用「Supporter」の需要については、遅くとも2027年3月期に7,000枚/年になると見ているようだ。
「Supporter」の価格は正式には開示されていないが、取材に対して同社は「12インチウエハ用で1枚数千米ドルのレベル」と述べている。仮にこの価格を3千米ドル、1米ドルを150円とすると、2027年3月期の「Supporter」の売上高は、7,000×3,000×150=3,150百万円※となる可能性がある。
※ これらの数字は弊社推測によるもので、同社から正式に発表された数字ではない。
同社によれば、既に12インチ月産15万枚を準備している顧客がいるとのことで、事実2024年3月期には12インチ量産用の「自動機」を販売した。同社では12インチの保持材について、今のところ「Supporter」に対して競合する製品はないと見ている。今後は8インチでの同社製品の採用増とともに、12インチへの展開も注視する必要がある。
3. もう1つの潜在市場(MOSFET用)とIGBTの広がり
同社製品(主に「Supporter」)に対して、もう1つ大きな市場として期待されるのがMOSFET用だ。現在、自動車用と携帯電話用バッテリーの大容量化が進んでおり、これらのバッテリーにおいては高速(短時間)での充電が求められている。そのためには、高電圧をかける必要があり、これに耐えられるMOSFET半導体が必須部品となる。MOSFET半導体の厚さは約100μであるが、デバイスメーカーとしては少しでも生産効率を上げるために8インチウエハでの生産を標準としている。その生産工程ではウエハの「反り」が大きな問題となるが、これに対応できるのが同社の「Supporter」である。
同社ではMOSFET用としての「Supporter」の需要も今後増えていくと見ており、IGBT用と並んで楽しみな市場である。MOSFET用(8インチ用)の価格は、IGBT用(12インチ用)よりは低いと予想されるが、将来の売上高は年間200〜300百万円に上る可能性があると弊社では見ている。
また最近では、薄型IGBT市場が広がってきている点も注目だ。現在、最も需要が期待されているのがEV自動車なのは言うまでもないが、近年では風力発電用、家電用にも需要が広がっている。
4. AI半導体向け
さらに今後期待できる市場がAI半導体向け、正確に言えば「超微細化の半導体向け」である。AI半導体などでは超微細化が進んでいるが、現状ではプロセス装置や検査装置内のウエハ吸着固定による極微細な接触傷が歩留まりを大きく低下させており、これを改善するために、同社の「Supporter」(Carrier)の採用が検討されている。
既に海外大手のファウンドリ向けにテストライン用の受注が見込めるようだが、量産ラインに採用されれば大きな受注が期待できる。EV向けに加えて、今後はAI半導体向けも注視する必要がある。
■株主還元策
まずは安定した業績確保が先決
同社はまだ発展途上の企業であり十分な利益を確保できていない。株主還元はまだ先の話であり、まずは足元の利益をしっかり確保することが先決だろう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<HN>
谷まりあ、30歳バースデーを報告「愛と優しさをもって内側から輝ける」祝福殺到
トランプ氏「待っても仕方がない」 対露制裁の猶予期限、大幅短縮
水戸の無差別襲撃、男女6人がけが 現場から刃物4本を押収
JAL、エアバスA350-1000型機10号機の運航開始 29日のダラス行きJL12便
ベビースターラーメン×つじ田の夢コラボ♡話題のまぜそば登場!
府中広島2000ヤングとオール岡山ヤングが決勝進出 29日に頂点争う ヤングリーグ
生せっけんのルアンルアンで「素肌美キャンペーン」を開催中
泉里香、祇園祭で艶やかな和装姿を披露!「本当に綺麗です」と称賛の声
「Biodance」ポップアップストアで“消えるマスク”入りギフトセットを発売
ミツバチと旅する♡DIORジュエリー「ローズ デ ヴァン」最新作に注目
女性の心肺蘇生した男性教授に「胸触った」と非難の声 車いすアイドル憂う「日本以外でも…」
ユーチューバーもこう氏、元彼女・成海瑠奈について赤裸々告白
二階堂ふみが結婚!?お相手が衝撃的過ぎてネット民「マジか・・・」
倉田真由美氏「下劣すぎる」三上悠亜巡るウエディングドレス騒動に「職業差別、したとしても」
ミスFLASHグランプリ、大胆なビキニ姿に「はみ出しそう」フォロワーもん絶
太川陽介、妻・藤吉久美子の衝撃行動に「動機はいいのよ」評価も「その後が伴わない」
明石家さんま「高いと思い込んで生きてほしかった」 61歳俳優に贈った扇子がお宝鑑定
37歳元アイドル、10年ぶりのグラビアに挑戦 ブラひもチラ見せオフショット「凄まじい色気」
ゆうちゃみ激変、清楚ギャル姿公開「言葉失う美しさ」「二刀流」「佐々木希と見間違えた」
GACKT、大物俳優が「読めよ!」と“異常な圧”で著書送ってきたことを実名告白
二階堂ふみが結婚!?お相手が衝撃的過ぎてネット民「マジか・・・」
平子理沙、すっぴん自撮りに疑問の声が続出「加工フィルター使ってる」
ガーシー、みちょぱ反論に対抗で大倉士門の再暴露を投下「士門クズ過ぎる」
再婚した旦那に不倫されてしまった飯島直子(51)衝撃的過ぎる黒歴史が発覚する事態に
【ネタバレ?】史実で見るキングダムの今後の展開まとめ〜中華統一までの全体像
ゲーミングPCを買う場所は店舗購入とネット通販どっちがおすすめ?
ユーチューバーもこう氏、元彼女・成海瑠奈について赤裸々告白
【おすすめアニメ50選】完結済み!定番から最新作まで!
遠野なぎこさん死去 朝ドラ「すずらん」ヒロイン、バラエティーでも活躍 最近は摂食障害など告白
女性の心肺蘇生した男性教授に「胸触った」と非難の声 車いすアイドル憂う「日本以外でも…」

筑波精工 Research Memo(1):新たにAI半導体向け需要が立ち上がる
筑波精工---25年3月期減収なるも、国内需要は回復傾向
筑波精工---2Qは減収なるも中国企業と受注販売契約を締結
筑波精工 Research Memo(5):2025年3月期は営業損失を計上。ただし、期末にかけて回復の気配
フタバ Research Memo(9):排気系の電動化対応とインド成長戦略を推進
フェローテク Research Memo(4):2025年3月期の営業利益は期初予想と変わらず4.5%増予想
アーレスティ Research Memo(9):CO2削減・循環型社会ニーズに軽量化技術とグローバル生産力で貢献
精工技研 Research Memo(7):中期経営企画の営業利益目標を前倒し達成
今仙電機製作所 Research Memo(4):2030年3月期に売上高1,500億円、営業利益率6.0%を目指す
フェローテックホールディングス---3Qは2ケタ増収、その他事業を除き2ケタ増収を果たす