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リブワーク Research Memo(4):デジタルマーケティングによる独自の集客手法が特徴・強み


Lib Workは、高品質の戸建住宅提供に加えて、デジタルマーケティングを活用した独自の集客手法でモデルハウスへの新規来場者数を増加させています。この方法により、2025年までに展示場新規来場者数が前年同期比142.9%に増加しました。会社は地元の様々なポータルサイトを活用し、多角的に顧客を引き付けています。さらにYouTubeやオウンドメディアを活用して専門知識を提供しています。こうした集客戦略は広告宣伝費を削減し、全国展開を容易にするメリットもあります。DXの活用や内製化も行い、利益率向上を図っています。また、木材の安定供給体制を確立し、素材価格の変動に対応しています。

*15:04JST リブワーク Research Memo(4):デジタルマーケティングによる独自の集客手法が特徴・強み ■事業概要

2. 特徴・強み
Lib Work<1431>の特徴・強みとしては、高品質の戸建住宅を提供していること、顧客層及び販売チャネルの拡大に向けて異業種の人気ブランドとのコラボレーションを積極活用していることに加え、デジタルマーケティングをコアコンピタンスとする独自の集客手法によってモデルハウスへ送客し、展示場とのシナジー効果を高めて受注拡大につなげていることがある。住宅業界全体では展示場への新規来場者数が減少傾向だが、同社の2025年6月期中間期のデジタルマーケティング集客からの展示場新規来場者数は前年同期比142.9%と大幅に増加した。デジタルマーケティングで獲得した多くの見込み客を、その後のインサイドセールスによって顧客の要望をヒアリングしたうえでアポイントを取得し、各モデルハウスへ送客する戦略が奏功している。

デジタルマーケティングについては、戸建関連のカテゴリー別ポータルサイトとして、土地探しサイトの「e土地net」、施工例サイトの「e注文住宅net」、平屋特化型サイトの「e平屋net」、建売物件に特化した「e建売net」、多種多様な住宅ブランドのカタログを電子カタログとしてまとめた「eマイホームnet」、土地査定サイトの「e土地査定net」などを開設し、住宅購入希望者等に各種情報を提供することで多方面からの効率的な集客を実現している。

ファン化マーケティング手法として2020年1月に開設したYouTubeチャンネル「Lib Work ch」は、2024年9月15日現在で登録者数が10.4万人、総視聴回数が6,019万回となっている。専属のYouTubeクリエーターを増員し、リフォーム、インテリア、建築家などカテゴリーを拡充する方針であり、投資家に向けたYouTubeチャンネル「Lib Work社長の投資&株 Ch」も開設している。また、家づくりに関する専門性の高い情報を提供する専門メディアとして2022年2月に開設したオウンドメディア「リブタイムズ」は、外部のキュレーションメディアとの記事連携が2024年8月時点で5媒体(LINE NEWS、YAHOO! JAPAN、SmartNews、News Suite、ラナーヌ)となった。

デジタルマーケティングを活用するメリットとしては、モデルハウス集客とのシナジー効果を高めるだけでなく、一般的な集客方式に比べて全体としての広告宣伝費を大幅に削減できること、エリアに依存しないため全国展開も容易になること、多数の最新の土地情報が集まりやすいことなどがある。そして今後も専門性の高い集客装置としてWeb上の専門サイトを多数展開する方針としている。

そのほかの特徴としては、多数の集客が期待できるだけでなく見込み客の獲得効率も高い大型ショッピングセンター館内インショップ型の展示場を展開していること、グループ全体の粗利率向上策として主要5工種(給排水設備、基礎工事、建て方工事、サイディング工事、地盤改良工事)の内製化を進めていること、DXの積極活用によって施工管理業務の効率化を進めていること、木材加工会社(幸の国木材工業)を子会社化してグループ内の木材安定調達体制を構築していることなどが挙げられる。


自然災害等がリスク要因
3. リスク要因・収益特性と課題・対策
戸建住宅業界の一般的なリスク要因としては、経済動向・不動産市況、金利動向、木材等の建築資材価格動向、自然災害、カーボンニュートラルや地震対策等に関する建築基準改正や法的規制などが挙げられる。また季節要因として戸建住宅の引き渡しが会計年度末の12月と6月に偏重する傾向がある。

2016年6月期には熊本地震の影響、2020年6月期にはコロナ禍の影響、2023年6月期には「第3次ウッドショック」と呼ばれる木材価格高騰と調達難の影響で、いずれも業績が落ち込んだが、こうした自然災害等の一時的要因を除けば、日本全体の住宅市場(特に持家市場)が伸び悩むなかでも、同社の業績はおおむね拡大トレンドとなっている。これは、同社のデジタルマーケティングをコアコンピタンスとする独自の集客手法の競合優位性を示すものと考えられる。

また、同社は建築資材価格高騰への対応策及び粗利率向上策として、主要5工種の内製化やDX活用による施工管理業務効率化を推進するとともに、幸の国木材工業を子会社化してグループ内の木材安定供給体制を構築した。さらに、同社が展開する営業エリアの経済動向として、半導体受託製造の世界最大手である台湾TSMCが熊本県菊陽町に進出し、これに伴って関連企業の進出も相次いでいるため、熊本県を中心に九州における住宅需要が増加している。当面は従業員向けの賃貸住宅の需要が先行する見込みだが、中期的には持家(戸建住宅)需要の拡大も見込まれ、この点も同社にとって業績拡大の追い風につながると考えられる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)


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