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WACUL Research Memo(5):2025年2月期第3四半期累計は増収確保も売上ミックスの変化により営業減益


WACULは2025年2月期第3四半期累計で増収を確保したものの、売上ミックスの変化により営業減益となった。売上高は前年同期比3.8%増の1,351百万円だったが、EBITDAが36.0%減、営業利益が69.5%減となった。売上面では、第3四半期でSEO・制作サービスの納品タイミングの影響により減収に転じたが、「AIアナリスト」の需要は回復基調にある。GA4への移行で一時的に需要が低下したものの、足元では再び回復している。また、リカーリング売上高比率の改善も見込まれる。人材マッチング事業やインキュベーション事業は堅調に売上を拡大している。一方、売上総利益率は悪化したが、販管費比率の改善により営業利益で黒字を確保した。

*12:05JST WACUL Research Memo(5):2025年2月期第3四半期累計は増収確保も売上ミックスの変化により営業減益 ■WACUL<4173>の業績動向

1. 2025年2月期第3四半期累計の業績概要
2025年2月期第3四半期累計の業績は、売上高が前年同期比3.8%増の1,351百万円、EBITDAは同36.0%減の131百万円、営業利益が同69.5%減の37百万円、経常利益が同70.2%減の37百万円、四半期純利益が同67.8%減の35百万円と、増収減益となった。

売上面は、第1四半期が前年同期比6.4%増の453百万円、第2四半期が同9.0%増の461百万円と拡大基調であったのに対し、第3四半期はプロダクト事業におけるSEO・制作サービスの納品タイミングの影響などにより同3.5%減の435百万円と減収に転じ、期初の通期売上高計画2,233百万円に対する第3四半期累計の進捗率は60.5%に留まった。

事業別に見ると、プロダクト事業はSEO・制作サービスの納品タイミングの影響などの影響を受けたが、アクセス解析ツールGA4に対応した「AIアナリスト」の需要は回復基調で推移しているもようである。Googleが提供していたサイトアクセス解析ツールUAは2023年7月にデータ計測を停止し、デジタルマーケティングを実施している企業の大半はGA4へ移行する必要があるが、UAとGA4はデータの処理方法や計測方式が異なるなど、移行において一定のコストがかかることから、UAのデータ計測停止の直前にGA4へ移行するケースが多かったと見られる。それに伴い、同社の「AIアナリスト」の分析需要も一時的に低調に推移したが、足元では同サービスの販売は回復基調に転じている。2025年2月期第3四半期のリカーリング売上高比率は58.3%と前年同期比2.0ポイント改善、前四半期比2.4ポイント改善しており、リカーリング収益の積み上げによる段階的な売上高回復が見込まれる。インキュベーション事業は、既存顧客との粘着性を高めることにより堅調に売上拡大している。1つのプロジェクトを起点として、周囲の事業部門との関係も深耕し、1顧客当たりの案件規模の大型化が進んでいる。また、マーケティングの戦略立案を支援した顧客向けに、その高度化を担うAIを活用したシステムの開発受託を行うなど、施策の実行において伴走型で支援を行うなど、提供サービスの幅も広がっている。人材マッチング事業は、顧客とフリーランスのマーケターのマッチングが順調に拡大していることに加え、同社が紹介したフリーランスが顧客の正社員に登用されたことにより紹介料が発生する案件も発生した。

利益面については、人材マッチング事業及びインキュベーション事業の伴走型案件の拡大に伴う売上ミックスの変化により、売上総利益率は前年同期比10.1ポイント悪化した。他方で、相対的に収益性の高いリカーリング売上の比率は回復基調にあり、売上総利益率の悪化に底打ち感があると見られる。また、販管費は人件費の適正化及び広告宣伝費のROI向上などにより、販管費比率が同3.4ポイント改善した。その結果、EBITDAは同36.0%減の131百万円、営業利益は37百万円と黒字を確保した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林拓馬)

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