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大研医器:研究開発型医療機器メーカーで吸引器関連では国内トップシェア、配当利回り4%超え


大研医器株式会社は、独自の研究開発を通じて麻酔関連および病院感染防止関連の医療機器を製造・販売しており、特に吸引器と持続注入器で国内トップシェアを誇ります。現在、300以上の病院に直接営業を行い、市場のニーズを反映した製品開発を実施しています。2025年3月期の売上は前期から3.6%増加し、営業利益も4.0%増を見込んでいますが、為替の影響でコストが増加しているため、今後は国内生産への回帰を進める予定です。戦略的成長のために、特許切れ製品の置き換えから新製品の導入、海外市場拡大、新分野への展開を図っています。特にエイミーの販売は国内外ともに拡大の余地があり、将来的な成長が期待されます。株主還元についても配当利回りが4%を超える積極的な方針を掲げています。

*14:01JST 大研医器:研究開発型医療機器メーカーで吸引器関連では国内トップシェア、配当利回り4%超え 大研医器<7775>は、製販一貫で独創的な製品を創り出す研究開発型医療機器メーカー。主に麻酔関連、病院感染防止関連製品の企画開発・製造販売を行っている。吸引器、持続注入器では国内トップシェアで、独自開発の吸引器(フィットフィックス・キューインポット)のシェアは2022年度で73%、持続注入器(シリンジェクター)は35%を占めている。300以上の病床数を持つ大手病院中心に全国の営業拠点より同社の営業マンが直接営業を実施しており、納入先は2,000病院を超えている。病院への直接営業を実施することで、製品を売り込むだけでなく、毎日現場の声を直接聞くことができるため、様々なアイデアから製品開発につなげている。

同社は単一セグメントだが、5つの製品群に分類している。主力は、フィットフィックスやキューインポットを開発・販売する吸引器関連(2025年3月期上期売上構成比64.2%)と、シリンジェクターやバルーンジェクター・PCA装置を開発・販売する注入器関連(同22.7%)である。そのほか、電動ポンプ関連(同2.1%)、手洗い設備関連(同6.0%)、気管支ブロッカーチューブやダブルルーメン気管支チューブを販売するその他(同5.0%)に分けられている。

2025年3月期第3四半期累計の売上高は7,665百万円(前期比3.5%増)、営業利益は1,315百万円(同6.3%増)で着地した。キューインポット(吸引器関連)及びクーデックエイミーPCA(注入器関連)の販売が好調に推移したようだ。ただ、為替影響によって仕入コストが増加していて、業績拡大が続いているものの、利益の圧迫要因となっている。対策としては、海外生産を維持しながら生産の国内回帰を図っていくようだ。通期の売上高は10,100百万円(前期比3.6%増)、営業利益は1,500百万円(同4.0%増)を見込んでいる。

同社は中長期の戦略骨子として成長の4本柱を立てている。1本目は、フィットフィックス・シリンジェクター・バルーンジェクターの特許切れに伴って、「改良バイロン」や「エイミー」へ置き換えを図っていく。「改良バイロン」は複数の医療機関にてマーケットトライアル実施中、「エイミー」はさらなる拡大に向けて院内システム連携強化を推進。エイミーPCAの売上推移では、直近2Q売上実績比で6割増となっている。2本目は、既存事業を補完する役割として、エイミー化学療法向け展開(抗がん剤投与)において薬事申請済、来年度上市予定となっている。3本目は、エイミーの海外市場拡販となる。エイミーの国内市場規模は60億円である一方で、海外市場は市場規模300億円と拡大余地が大きい。MDRを2024年度取得予定だったが、遅延しており、現在はMDR取得に向けて戦略再構築中となっている。最後の4本目は、新分野新製品開発となる。マイクロポンプの基礎技術の応用により多領域へ展開する方針で、⾧期的新製品開発への布石としてマイクロポンプ基礎技術への投資を強化していく。内科領域のインシュリンポンプ(糖尿病治療)の市場規模は300億円を超えており、こちらも市場規模は大きい。

そのほか、株主還元では、安定的かつ積極的な利益還元配当性向60%以上の利益還元を実施していく方針である。配当利回りは4%を超えの水準で、業績が底堅い研究開発型医療機器メーカーとして、今後の動向に注目しておきたい。

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