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ネクスグループ Research Memo(1):M&Aで事業領域を拡大し大幅増収。成長市場への取り組み強化で黒字化へ


ネクスグループは、M&Aや成長市場への積極的な参入により、2024年11月期に大幅な増収を達成しました。特にメタバース・デジタルコンテンツの分野での成長が顕著で、Skebの利用者数増加や電子書籍市場の拡大が売上を押し上げています。同時に、のれん償却の影響で営業損失も計上しましたが、2025年には黒字転換を見込んでいます。中期経営計画では、IoTやデジタルコンテンツ、ブロックチェーンを活用した事業拡大を進め、成長分野への転換を図っています。特に5G技術の活用や新製品開発を通じ、事業を大きく前進させる戦略を立てています。

*13:01JST ネクスグループ Research Memo(1):M&Aで事業領域を拡大し大幅増収。成長市場への取り組み強化で黒字化へ ■要約

ネクスグループ<6634>は、ファブレス型の通信機器メーカーである(株)ネクス、電子書籍事業を手掛ける(株)実業之日本デジタル、外食産業・コスメティックショップ向けの、消耗品・備品・パッケージ・厨房備品の供給等を手掛ける(株)ケーエスピー、コミッション※プラットフォーム「Skeb」を運営する(株)スケブを擁するホールディングカンパニーである。2024年11月期より「メタバース・デジタルコンテンツ事業」「IoT関連事業」「ソリューション事業」「暗号資産・ブロックチェーン事業」「その他事業」の5セグメントで事業を展開している。

※ クリエイター(創作者)にクライアント(依頼者)が作品制作を有償で依頼することを指す。

1. 2024年11月期の業績概要
2024年11月期の連結業績は、売上高が2,130百万円(前期比145.8%増)、営業損失が246百万円(前期は211百万円の損失)、経常損失が230百万円(同150百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失が289百万円(同657百万円の損失)となった。メタバース・デジタルコンテンツ事業の成長促進やM&Aによる事業領域拡大に注力した結果、売上高は大幅増となったものの、のれん償却の影響により営業損失を計上した。メタバース・デジタルコンテンツ事業では、電子書籍市場の成長を背景に主力作品の売上が好調に推移し、買収したコミッションプラットフォーム「Skeb」の登録者数が345万人を突破するなど、収益基盤が強化された。IoT事業では、5GやAI、ブロックチェーン技術を活用した新製品開発を推進し、次世代のスマートデバイスやシステムによる新規市場への参入を進めている。増収減益となるもM&Aを通じた事業領域拡大により収益体質は良化していると言える。

2. 2025年11月期の業績見通し
2025年11月期の連結業績は、売上高が3,349百万円(前期比57.2%増)、営業利益が29百万円(前期は246百万円の損失)、経常利益が50百万円(同230百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益が16百万円(同289百万円の損失)を見込んでいる。参考指標として、M&Aによるのれん代償却額を加味したEBITDAは270百万円としている。積極的なM&Aにより事業構造改革後の売上減少は解消されており、のれん償却額を上回る利益を生み出すことで各段階利益の黒字化を掲げている。メタバース・デジタルコンテンツ事業では、電子書籍市場の成長を背景に、新たな販売ルートの開拓や主力コンテンツのWebtoon化、さらにアニメ化・映像化作品の大型キャンペーンを実施することで収益拡大を目指す。デジタルコンテンツ市場の需要を積極的に取り込む戦略を進めるとともに、IoT関連事業では、5G及びローカル5G市場の成長を見据えた製品開発を加速させる。特に「UNX-05G」や5G RedCap対応端末を活用し、通信技術の高度化に伴う市場ニーズを捉える方針だ。また、AI技術を活用したソリューション開発や認定取得を推進し、様々な業種の課題解決に向けた取り組みを進めており、今後の成長が期待される。

3. 中期経営計画
同社は、2022年11月期に事業構造改革を完了し、営業利益の黒字化を達成したことから、中期経営計画(2023年11月期~2025年11月期)を策定した。この中期経営計画の下、IoT関連事業主体の現在の事業モデルから成長分野への事業転換を図る。具体的には、「ブロックチェーン」「トークン」「メタバース」を掛け合わせたWeb3.0領域へ事業展開する。GameFi※分野でNCXCを活用することで、NCXC経済圏の拡大を目指すほか、メタバース市場及びデジタルコンテンツ市場へ参入し、事業の拡大を目指す。さらに、ネクスの持つIoTの戦略資産にメタバースなどの新たな強みを加え、デジタルツイン市場での展開を目指す。これらを推進することで、最終年度となる2025年11月期に売上高25億円以上、営業利益率15%以上、時価総額130億円以上を目指す。

※ Game(ゲーム)とFinance(金融)を融合させた造語。ゲームをプレイすることでプレイヤーがトークンなどの経済的インセンティブを獲得できる「Play to Earn」のブロックチェーンゲームを指す。

■Key Points
・2024年11月期は増収減益。M&Aによる事業領域拡大に注力し大幅増収を達成したものの、のれん償却の影響により営業損失が拡大
・2025年11月期は増収増益の見込み。成長性の高いIoT及びデジタルコンテンツ領域に注力し、各段階利益の黒字化を見込む
・事業構造改革を踏まえた中期経営計画を策定。新技術と既存事業のシナジー創出により成長分野へ大きく事業展開することで飛躍的な成長を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)

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