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三機サービス Research Memo(5):売上高は過去最高を更新、純利益は過去2番目の利益額に(2)


三機サービスの2024年5月期における業績は、売上高が過去最高を更新し、純利益は過去2番目に高い水準となりました。工事案件では、主に官公庁施設関連の大型案件が増加し、売上高は前期比13.9%増の5,440百万円となりました。定期案件もトータルメンテナンスサービスが好調に成長し、売上高は10.0%増の3,247百万円となっています。特に修理案件ではコンビニエンスストア向けの営業拡充が奏功し、売上高は27.3%増の8,051百万円と大きく伸びました。顧客別の売上高は「小売業」が52.5%を占め、売上構成比は1.2ポイント増加しました。2024年5月期の資産は前期末比259百万円増の8,612百万円、負債は121百万円減少の4,398百万円となり、自己資本比率は48.9%に上昇しましたが、ROEは11.6%と低下しました。

*12:05JST 三機サービス Research Memo(5):売上高は過去最高を更新、純利益は過去2番目の利益額に(2) ■三機サービス<6044>の業績動向

3. サービス種別売上高
工事案件は、学校関係や市役所などの官公庁施設関連の大型案件が増加し、売上高は前期比13.9%増の5,440百万円、売上構成比は同1.5ポイント低下し32.5%となった。同社が近年進めてきた官工事関連資格の取得や、工事で必要となる専任技術者数の確保が功を奏し、複数の大型官工事の受注が増加している。定期案件は、トータルメンテナンスサービスが順調に伸びたことなどにより、売上高は同10.0%増の3,247百万円、売上構成比は1.6ポイント低下し19.4%となった。修理案件はコンビニエンスストア向けの営業拡充により保守対象店舗数が増加したほか、保守契約先の冷凍・冷蔵設備や空調設備などの更新需要を捉えた修理案件を受注したことなどにより、売上高は同27.3%増の8,051百万円、売上構成比は3.1ポイント上昇し48.1%と大きく伸びた。

4. 顧客属性別売上構成の推移
売上構成比で52.5%に上る「小売業」は、前述のコンビニエンスストア向け受注の増加などが寄与し、売上高は前期比21.8%増の8,785百万円となり、売上構成比は1.2ポイント上昇した。「設備管理・不動産」は売上高2,690百万円(同22.7%増)で売上構成比は16.1%(同0.5ポイント増)、「医療・介護・福祉」は売上高1,315百万円(同26.0%増)で売上構成比7.9%(同0.5ポイント増)となり、これらの業種を中心に売上高が伸長した。リースの取り扱いを中心にした「その他」は、学校等や官公庁関連の大型空調更新工事をはじめ、建物の維持に必要な設備更新工事が増加し、売上高は同25.3%増の1,708百万円、売上構成比は0.5ポイント上昇し10.2%となった。

5. 財政状態の概況
2024年5月期の資産合計は前期末比259百万円増加し8,612百万円となった。このうち、流動資産は同81百万円増加し7,033百万円となった。主な要因は、現金及び預金が549百万円増加した一方で、受取手形、売掛金及び契約資産が112百万円減少、未成工事支出金が295百万円減少したことなどによる。固定資産は、機械装置及び運搬具が34百万円増加、土地が120百万円増加、ソフトウエアなどの無形固定資産が39百万円減少、投資有価証券が71百万円増加したことなどにより、同177百万円増加し1,578百万円となった。負債合計は同121百万円減少し4,398百万円となった。このうち、流動負債は仕入債務(支払手形及び工事未払金)が142百万円増加、未払法人税等が210百万円減少したことなどにより同55百万円減少し3,520百万円となった。固定負債は、長期借入金が137百万円減少したことなどにより同65百万円減少し、877百万円となった。純資産は当期純利益467百万円による増加、配当金の支払147百万円のほか、株式交換に伴う自己株式の減少9百万円などにより、同380百万円増加し4,214百万円となった。

これらの結果、自己資本比率は48.9%と前期比3.0ポイント上昇した。一方、ROE(自己資本当期純利益率)は、11.6%と前期比1.6ポイント低下した。

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)

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