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PBシステムズ Research Memo(12):SDGs及びESGへの取り組み


*12:42JST PBシステムズ Research Memo(12):SDGs及びESGへの取り組み ■ピー・ビーシステムズ<4447>のSDGs及びESGへの取り組み

セキュアクラウドシステム事業を通じたSDGs(Sustainable Development Goals)への貢献は、目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」を中心としている。同目標は、具体的に言えばインフラ、産業化、イノベーションに関連するテーマだ。外務省資料の言葉を借りて、さらに補足すれば「強靭(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る」ことだと言えよう。

業務システムとデータをクラウドに集約するほか、クラウド中心の高速かつユーザーフレンドリーなデータ活用基盤の全体構築をも支援し、イノベーションの基礎となるビジネスのデジタル化を推進すると同時に、堅牢なサイバーセキュリティを提供し、システム障害はもちろん、現実の災害などの多様なダメージからの迅速なシステム回復能力を形にする。このように同社は、企業におけるシステム面でのインフラを構築すると同時に、どのような危機的状況でも、事業を継続するためのレジリエンスソリューションを提供することを通じて、目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」に貢献している。

さらに、同社は九州産業大学とユーエム物産(株)との産学連携チームとして、(株)QTnetの「オープンイノベーションプログラム TSUNAGU2021」に出場し、2022年2月15日に「優秀賞」を受賞した。具体的には、九州産業大学スポーツ健康科学科の科学的知見から着想された「VRで身体と脳を活性化させる」アイデアを具現化した、「360°VRシアター4DOH」を活用することで、VRを通じて「身体」と「脳」を活性化させる事業企画「e(エレクトロニック) × r(リアル)スポーツ」が高評価を得た(以下、erビジネスと表記)。事業化の実現可能性を探るため、2023年9月期にシニア向けサービスの需要調査(複数自治体へのヒアリング)を一旦完了した。実機体験のニーズも強いようで、足元で九州産業大学の監修のもとにデモコンテンツを制作中であり、2024年9月期には完成し、実証試験まで進展がみられると弊社では予想していた。実際に上期決算の説明資料においても、高齢者が手軽に認知トレーニングを楽しめるフィットネスゲームを開発し、産学連携で目下ブラッシュアップ中であることが明らかにされており、進捗は順調なようだ。

日本における重大な社会課題であり、国策として取り組む方針が掲げられている「超高齢社会における健康寿命の延伸」などに対して、MetaWalkersを通じてこれまで同社がアミューズメント分野などで培ってきたVR技術などを活用・進化させることで、シニア市場へ参入することを意味する。erビジネスの新展開によって、健康でいきいきと生活することのできる高齢者を増やし、特にエネルギーが低下しがちな地方の活性化を実現する。ひいては「活力ある日本」の実現に貢献することを目指しており、ESG、特にSocial(社会)に対してインパクトを与える可能性のある中長期的に注目すべき取り組みの1つである。この「erビジネス」と「メタバース事業」が中長期的な同社の成長モメンタム加速の原動力として注目されよう。

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)

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