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グリムス Research Memo(1):エネルギーに関する幅広い商品・サービスを提供


*13:21JST グリムス Research Memo(1):エネルギーに関する幅広い商品・サービスを提供 ■要約

グリムス<3150>は、一般家庭から工場、オフィス等の幅広い顧客を対象に、高圧から低圧まですべての電力種別の領域で、エネルギーに関する幅広い商品・サービスを提供している。創業以来、エネルギーに関する豊富な提案能力を有する営業社員により、顧客のニーズに合った的確なコンサルティングを続けてきたことによる、「豊富な顧客基盤に基づく営業展開力」「他社との差別化による収益力の強さ」「市場環境と成長機会」が同社グループの強みである。2022年3月期までは、エネルギーコストソリューション事業、スマートハウスプロジェクト事業による着実な収益と、小売電気事業の成長により増収増益決算を続けてきたが、2023年3月期からは、電力コストの削減に対する需要と市場が拡大しており好調な販売を続けている事業用太陽光発電システムを主力商材として、エネルギーコストソリューション事業の拡大を軸とした成長戦略を基本方針としている。2022年4月からの東京証券取引所(以下、東証)新市場区分では、同社は「プライム市場」に移行している。

1. 2024年3月期第2四半期の業績概要
2024年3月期第2四半期累計期間の連結業績は、売上高15,944百万円(前年同期比0.1%増)、営業利益3,197百万円(同166.5%増)の大幅な増益決算であった。期初予想に対しては、売上高は0.9%上回り、営業利益も26.2%上回るなど、いずれも過去最高を更新する好決算であった。セグメント別には、いずれの事業も営業利益は第2四半期累計で最高値を更新した。エネルギーコストソリューション事業は、電力の自家消費を提案する事業用太陽光発電システムの販売が拡大し、営業利益は計画を上回る1,940百万円(前年同期比42.6%増)となった。また、スマートハウスプロジェクト事業は、再生可能エネルギーに対する需要や卒FIT(太陽光発電の固定価格買取期間が満了すること)案件の増加に伴い蓄電池の販売が拡大し、営業利益は計画を上回る444百万円(同16.8%増)であった。さらに、小売電気事業は、電力調達価格が安定したことで、営業利益は1,133百万円(前年同期は193百万円の損失)と計画を大きく上回る増益となった。自己資本比率は60.1%(前期末比2.3ポイント改善)と高水準を維持し、プライム市場平均を大きく上回る良好な財務基盤を維持している。同様に2023年3月期のROA及びROEも市場平均を大きく上回り、収益性も極めて高い。好決算を反映して、中間配当を期初予想の5.0円から15.0円(前年同期比10.0円増)に増額修正した。

2. 2024年3月期業績見通し
同社では、2024年3月期の連結業績は、期初の業績予想通り、売上高32,144百万円(前期比2.4%増)、営業利益4,320百万円(同20.0%増)と、増収増益決算を予想している。売上高は19期連続、営業利益も3期連続で過去最高の更新を目指す。エネルギーコストソリューション事業では、事業用太陽光発電システムの販売を倍増することで増益を見込む。また、各種省エネ設備の販売も推進する。スマートハウスプロジェクト事業でも、蓄電池の販売を推進して巡航速度に戻すことで増益を予想する。また、小売電気事業については、収益性を考慮した相対電源(電力取引所を介さない、発電事業者との直接取引)の確保や電力市場価格の高騰に対するリスクヘッジを図るものの、外部要因に左右されることから減益の予想をしている。ただ、例年、期初の業績予想は保守的な傾向が強く、2024年3月期第2四半期累計決算の営業利益は通期予想の74.0%に達するなど好調に推移していることから、弊社では通期業績は最終的には期初予想を上回る可能性が高いと考える。また、同社は、2024年3月期より通期の配当性向基準を30%に引き上げ、期末配当も期初予想の17.0円から22.0円に増額修正することで年間配当は37.0円(前期比15.0円増)を計画する。株主還元にも十分に配慮していると評価できる。加えて、同社では、サステナビリティ(地球環境に配慮して、経済活動を維持し続けること)にも積極的に取り組んでおり、ESG(環境、社会、ガバナンス)投資銘柄としても注目されよう。

■Key Points
・エネルギーに関する幅広い商品・サービスを提供し、エネルギーコストソリューション事業、スマートハウスプロジェクト事業、小売電気事業を展開
・2024年3月期第2四半期は、期初予想を大幅に上回る増益決算。エネルギーコストソリューション事業、スマートハウスプロジェクト事業、小売電気事業の各事業は、いずれも計画を上回る。財務の健全性が高く、収益性も高い。好決算を反映して中間配当の増配を実施
・2024年3月期も、増収増益を予想。第2四半期の営業利益は通期予想の74.0%に達し順調に推移。期末配当も増額修正し、株主還元にも配慮。サステナビリティにも注力

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)

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