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スカラ Research Memo(4):主力のIT/AI/IoT/DX事業など6つの事業を展開(2)


*16:04JST スカラ Research Memo(4):主力のIT/AI/IoT/DX事業など6つの事業を展開(2) ■スカラ<4845>の会社概要

(2) カスタマーサポート事業
レオコネクトで展開するカスタマーサポート事業では、顧客企業のサービスや商品に対する問い合わせ受付から対応後のフォローアップまでを行うインバウンドコールセンターの運営に関するコンサルティング業務を行っており、光通信<9435>グループやその代理店などが主な顧客となっている。各コールセンターに「i-livechat」や「i-assist」、「SaaS型IVR」などの導入を進めることでコールセンターの生産性向上を図っている。また、沖縄に自社のコールセンターを設置し、光通信グループ以外の顧客を開拓することで、収益性の向上に取り組んでいる。

(3) 人材・教育事業
人材・教育事業は売上収益の約6割が人材事業、約4割が教育事業となっている。人材事業については、アスリートプランニングが体育会系学生向けの総合就職支援サービスや女子学生に特化した就活支援サービス、プロアスリートのセカンドキャリア支援などを展開している。収益源は、新卒採用向け企業合同説明会の企画・運営(オンライン開催含む)となる。同サービスは毎年6月より企業に向けて出展ブースの販売を開始し、12月から翌年3月に開催するスケジュールとなっている。

教育事業では、フォーハンズが保育園「みんなのほいくえん」、インターナショナル幼保園「Universal Kids」、国際感覚を養う学童「UK Academy」、運動に特化した放課後等デイサービス「ラルゴ KIDS」等、乳児から小学生までを対象に付加価値の高い教育サービスを展開している。また、スポーツストーリーズが子ども向け野球スクール「ファインズ」、サッカースクール「ビュート」、バスケットボールスクール「ダンカーズ」及びバルシューレ等のスポーツ教室を展開しており、運動能力面のみならず非認知能力の成長を重視した運営を行っていることが特長だ。2022年3月にスポーツストーリーズが子会社化したブロンコス20は、バスケットボールプロリーグ「Bリーグ」の3部に所属するさいたまブロンコスを運営している。黒字経営を続けており、今後はファンクラブサイト運営や学校のクラブ活動へのコーチ派遣などでの収益獲得にも注力していく。

(4) EC事業
EC事業では、スカラプレイスが対戦型ゲームのトレーディングカードの買取販売及び、攻略サイトの機能を備えたリユースECサイト「カードショップ - 遊々亭 -」を運営している。同サイトはゲーム業界での認知度が高く、中古カードの値付けでは参考指標にされるほどの影響力を持ち、業界No.1のECショップとして知られている。2020年6月期からは海外ユーザーからの買取も開始しており、海外ユーザーからの購入も増加傾向にある。

(5) 保険事業
保険事業は、2022年4月に子会社化した日本ペット少額短期保険が展開している。ペット保険「いぬとねこの保険」を提供しており、補償割合90%など特長ある保険商品が特長だ。将来的には、ペット保険から個人向け保険や金融領域など多様な保険領域への展開を予定している。AIを用いたデータ解析・リスク分析によって、最適なリスク移転テクノロジーを開発し、企業や自治体等が抱えるリスクの移転支援サービスを将来的に展開することも検討している。

(6) 投資・インキュベーション事業
投資・インキュベーション事業については、同社本体による事業投資や自治体と連携した地方創生関連サービスのほか、ジェイ・フェニックス・リサーチによる企業価値創造支援に向けたエンゲージメント、スカラパートナーズによる新規事業開発、並びにワーケーションの施設紹介サイト「KomfortaWorkation」の運営を中心とした地方創生関連サービス、ソーシャル・エックスによる官民共創プラットフォーム「逆プロポ」、SCLキャピタルが運営する価値共創エンゲージメントファンドによる投資、及びその投資に関連するバリューアップ等が含まれている。価値共創エンゲージメントファンドで出資を行う対象企業は、投下資本利益率(ROIC)15%以上が期待できる時価総額100億円規模までの上場企業となる。1社当たり1~1.5億円を目安に出資し、想定した企業価値に達した段階で売却し、次の投資先企業の株式取得資金に充当していく。

「逆プロポ」とは、大企業やスタートアップ企業などの民間企業が、社会課題解決型の新規事業を実施する際に、当該事業の需要動向の把握や仮説検証等をスピーディに実施したいときに活用するサービスである。従来の公募プロポーザルは、自治体が予算を持って公募するプロジェクトに対して、受注を狙う企業が事業計画書を作成・提出し、それを第三者機関が評価し選定するが、「逆プロポ」では企業が費用を負担して企画する社会課題解決型のテーマに対して、参加を希望する自治体を公募する流れとなる。参加可能な自治体はテーマに則した実証実験などの提案書を作成・申し込みを行う。選定する自治体数は複数でも可能なため、企業は多くの実証実験を行うことも可能となる。なお、選定された自治体に対しては公募する企業側から「寄付受納」という形で予算が支払われる。ソーシャル・エックスが直接得られる収益は少ないが、同プロジェクトで活用するシステム開発を同社が受注するケースがあるほか、マッチングした自治体からDX支援など他のプロジェクトを受注することも増えるため、官民共創プロジェクト拡大のための重要なフック役として位置付けている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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