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ヨシコン Research Memo(6):2023年3月期は増収増益予想を据え置き


■今後の見通し

1. 2023年3月期連結業績予想の概要
ヨシコン<5280>の2023年3月期連結業績予想は、売上高が前期比4.6%増の21,000百万円、営業利益が同13.8%増の2,700百万円、経常利益が同5.0%増の2,750百万円、親会社株主帰属当期純利益が同3.4%増の1,700百万円としている。上期はREIT上場時売上の反動で減収減益だったが、期初時点で下期偏重の計画であり、下期は不動産開発事業を中心に物件引き渡しが順調に推移する見込みだ。上期の各利益は期初計画を超過達成して着地しており、弊社では通期ベースでも会社計画の達成は可能と判断している。

2. 重点施策
重点施策として、レジデンス事業では、新規分譲マンションの提供を積極的に行うとともに、中長期的な視点での事業用地取得と自社開発も推進する。不動産開発事業では、街づくり開発のための企業誘致物件や分譲宅地物件など開発不動産物件の確保、ニーズに合致した商工業・物流施設の誘致、スマート住宅団地や優良田園住宅などの企画・開発などを推進する。またREIT上場を機に、収益不動産の獲得・開発による不動産証券化事業への取り組みも強化する。賃貸・管理等事業では、設計・工事部門において商品力の高い設計の提案、不動産開発事業との連携による請負工事受注の拡大や高品質の建築物の提供を推進する。賃貸部門においては、リーシング活動や中古マンションの販売、リノベーションへの取り組みを強化する。マテリアル事業では、工場設備を有しないファブレスとして、自社企画製品を製造委託する協力工場の獲得、不動産開発事業と連携した新製品開発、販売エリアの拡大などを推進する。その他では、缶飲料製造の新規受注獲得と工場稼働率向上による安定収益基盤確立を推進する。

2023年3月期以降に引き渡しを予定している主要物件は以下のとおりである。一部の商業施設においてコロナ禍やインフレーションに伴う個人消費動向の変化を背景に最終仕様決定が遅れている案件があるようだが、2023年3月期下期は大型案件である袋井市・東名高速道路袋井IC前の工場倉庫誘致等の一部のほか、浜松市東区の工業施設誘致物件、神奈川県小田原市の企業誘致物件などの引き渡しを予定している。

なお、御殿場市高根の優良田園住宅の案件は、優良田園住宅の建設の促進に関する法律に基づいて、地方自治体と共同で農山村地域、都市の近郊、その他の良好な自然的環境を形成している地域に戸建住宅を企画・開発する案件である。御殿場市との案件以外にも各地域で検討を進める方針としている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)

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