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ファーマF Research Memo(1):「医薬」と「食」の融合「ファーマフーズ」を目指すバイオテクノロジー企業


■要約

ファーマフーズ<2929>は、人々の健康に貢献することを経営の基本方針に掲げ、「医薬」(Pharmaceuticals)と「食」(Foods)の融合からなる「ファーマフーズ」(pharmafoods)を目指すバイオテクノロジー企業である。天然由来の原料にこだわり、科学的根拠に基づいた独自の技術及び製品を提供することで、健康維持と生活の質(Quality of Life)の向上に役立つ機能を明確に持つ食品素材を創造している。

1. 会社概要
同社は「Bio Business Triangle」をコンセプトとして、バイオテクノロジーを基軸に、「機能性素材(Bio seeds)」「バイオメディカル(Bio medical)」「通信販売(Bio value)」の3事業を展開している。事業展開としては、「機能性素材」で収益基盤を構築し、事業の裾野を拡大し、「通信販売」で機能性素材の技術シーズを基に事業基盤の拡大を図り、これらの技術や収益を基盤にして「バイオメディカル」を推進している。なお、グループ全体の事業内容を適切に表現するために、2022年7月期第2四半期よりセグメント区分及び名称を変更し、「BtoB事業」「BtoC事業」「バイオメディカル事業」へ変更した。BtoB事業は、機能性素材製品等の研究開発及び製造を行い、食品・医薬品メーカー、流通事業者等に販売しており、主力製品は「ファーマギャバ(R)」となる。BtoC事業は、同社独自の機能性素材を配合したサプリメント及び医薬部外品並びに化粧品を通信販売しており、主力製品は育毛・発毛促進剤「ニューモ(R)育毛剤」となる。バイオメディカル事業は、同社独自のニワトリ由来抗体作製技術「ALAgene(R) technology(アラジンテクノロジー)」及びニワトリ卵黄由来の生理活性ペプチド開発技術を用いた創薬事業を行っている。

2. 2022年7月期第2四半期累計の業績概要
2022年7月期第2四半期累計の連結業績※は、売上高が前年同期比41.3%増の28,821百万円、営業利益が2,032百万円(前年同期は81百万円の損失)、経常利益が2,105百万円(同49百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益が1,561百万円(同446百万円の損失)となり、第2四半期累計として過去最高の売上高及び利益となった。また期初計画比についても、売上高で3.5%増、営業利益で83.4%増、経常利益で88.1%増、親会社株主に帰属する四半期純利益で191.8%増と好調に推移した。広告宣伝費は前年同期比18.7%増、研究開発費は同47.1%増と積極投資を継続したものの、BtoC事業が好調に推移したことにより投資と利益回収の両立を実現した。セグメント別では、2021年8月に連結子会社化した明治薬品(株)の5.5ヶ月分(2021年8月16日~2022年1月31日)の売上・損益を第2四半期に上乗せした結果、BtoB事業が大幅な増収増益となったほか、育毛・発毛促進剤「ニューモ(R)育毛剤」が引き続き好調に推移したことに加え、2022年7月期より販売を開始したまつ毛美容液「まつ毛デラックス WMOA(ウモア)」等の新商品の売上拡大が寄与した結果、BtoC事業が好調に推移した。

※2022年7月期より「収益認識に関する会計基準」等を適用しており、2022年7月期第2四半期累計業績は当該会計基準等を適用した後の数値となる。なお、業績への影響は軽微であることから、前年同期比は当該会計基準等適用前の数値との比較となっている。


3. 2022年7月期の業績見通し
2022年7月期の連結業績※については期初計画を据え置き、売上高で前期比29.7%増の60,631百万円、営業利益で同1.8%増の5,773百万円、経常利益で同0.4%増の5,788百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同4.7%増の4,021百万円を見込んでいる。引き続きBtoC事業が好調に推移する見込みであることに加え、2021年8月に子会社化した明治薬品の新規連結も寄与することから、2ケタ増収としている。一方、利益面では、広告宣伝や研究開発への積極投資を継続することにより横ばいの予想としている。通期予想に対する進捗率については、売上高で47.5%、営業利益で35.2%、経常利益で36.4%、親会社株主に帰属する当期純利益で38.8%であるものの、これは通期予想が下期偏重の計画となっていることによる。広告宣伝費を上期に重点的に投資し、下期は定期顧客の増加や広告宣伝費のコントロールを想定している。当第2四半期累計業績は過去最高の売上高及び利益であったこと、売上高・利益ともに期初計画を超過して着地したことを考慮すれば、通期予想は達成可能と弊社では見ている。ただし、同社の広告宣伝の戦略上、注力商品へ極めて大胆に費用を投入することも考慮しておく必要があり、その場合はさらなる成長への自信の表れと言えるであろう。

※2022年7月期より「収益認識に関する会計基準」等を適用しており、業績予想は当該会計基準等を適用した後の数値となる。なお、業績への影響は軽微と予想していることから、前期比は当該会計基準等適用前の数値との比較となっている。


4. 成長戦略
同社は「中期経営計画2026」を策定し、中期経営目標として「新価値(新製品、新市場、新組織)創造への取り組みによって1K(売上高1,000億円企業)を目指す」を掲げた。また数値目標としては、2026年7月期に売上高1,000億円(既存事業の成長で700億円、新価値創造※で300億円)を目指している。ヒット商品となった「ニューモ(R)育毛剤」が牽引して2021年7月期業績が好調に推移したこともあり、市場の一部には2022年7月期以降の反動や成長鈍化を懸念する声があるものの、新製品・新市場創造や積極的な事業展開により、さらなる成長の可能性を秘めていると弊社では期待している。

※自社ブランド製品、OEM・ODM、越境EC、創薬新規導出、アグリ、化成品、医薬品通販、化粧品モール販売、健康機器を挙げている。


■Key Points
・「医薬」と「食」の融合からなる「ファーマフーズ」を目指すバイオテクノロジー企業
・2022年7月期第2四半期累計業績は、第2四半期累計として過去最高の売上高及び利益を達成。通期計画達成の可能性は高い
・新価値創造への取り組みにより、2026年7月期に売上高1,000億円を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)


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