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エヌ・シー・エヌ Research Memo(8):2022年3月期は大規模木造建築(非住宅)分野が大幅に回復


■今後の見通し

1. 2022年3月期の業績予想
エヌ・シー・エヌ<7057>の2022年3月期の業績予想については、売上高7,959百万円(前期比23.8%増)、売上総利益1,990百万円(同23.4%増)、営業利益308百万円(同8.9%増)、経常利益324百万円(同0.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益233百万円(同3.8%増)を見込んでいる。第2四半期の実績が予想を上回る進捗となったが、下期についても木材の価格上昇と堅調な出荷を見込んでいることから、11月12日に通期業績予想の修正を行っている。売上高については前回発表(7,365百万円)を8.1%上回るほか、それに伴って売上総利益の増加を見込んでおり、営業利益は前回発表(202百万円)を52.4%上回る計画に上方修正した。

戸建て事業については、コロナ禍において住宅販売各社の集客数は減少するなか、SE構法における受付構造計算数は前年を上回っている。上期の見積出荷数は1165棟と前年同期比で208増、構造計算出荷数は772棟と同73の増加となった。上期の構造計算出荷数の増加を受けて下期も順調に推移すると見込んでいる。なお、2021年4月に施行された改正建築物省エネ法より、300平方メートル以上の非住宅建築物に省エネ基準の適合義務が設けられたことから、木造戸建住宅の省エネ計算数が大きく伸びている。同社全体の利益に与えるインパクトとしては限られるものの、同社が進める構造設計を起点とした資材調達・施工までの一貫したサプライチェーンマネジメントにおける効果が発現していると弊社では考えている。

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)

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