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アジア投資 Research Memo(7):3ヶ年の中期経営計画を公表。SDGsを意識した投資活動に取り組む(1)


■今後の方向性

1. 前中期経営計画の振り返り
日本アジア投資<8518>は、2019年3月期より3ヶ年の中期経営計画を推進してきた。「日本とアジアをつなぐ投資会社として少子高齢化が進む社会に安心・安全で質と生産性の高い未来を創ります」という新たな経営理念のもと、VC業界を取り巻く環境変化への対応や課題解決に向けて、投資方針(本体投資分)の抜本的な見直しを行い、収益拡大に向けた足掛かりを築く内容となっていた。すなわち、この3年間を第1段階と位置付け、次の第2段階で収益やキャッシュ・フローの安定化を実現し、更なる成長に向けた投資を拡大するシナリオである。

具体的には、第1段階として、1)収穫期に入る既存のPE投資資産の売却により、利益・資金を確保するとともに、2)新たな投資方針※による投資資産の入れ替えを行い、安定収益の拡大と財務健全性向上を目指していく。また、3)金融機関への約定返済の削減と、プロジェクト投資でのプロジェクトファイナンスによる借入金の増加を図る。そして、第2段階として、4)安定した収益とキャッシュ・フローを基盤として、更なる成長投資を実施する、という2段構えの戦略となっており、前中期経営計画は第1段階として位置付けられていた。

※本体投資分については、「事業テーマ」を明確に持ち、そのテーマを軸に「企業への投資」(PE投資)と「事業への投資」(プロジェクト投資)を組み合わせる戦略的投資を推進する。


ただ、結果について振り返ると、投資先企業からのIPO件数が想定ほど伸びず株式売却が遅れたため、「既存資産の早期流動化・収益化」が大幅な未達となり、それに伴って、「プロジェクト投資残高」の積み上げにも影響が出たことから、投資資産の入れ替えが計画どおりに進捗せず、当初の数値目標(収益及び財務)も達成することはできなかった(戦略投資の積み上げのみ達成)。しかしながら、新たな投資方針に従って明確な方向性を示したことや、メガソーラー以外のプロジェクト投資でもいくつかの軸となり得る分野で案件が動き出したところは、次のステージに向けて評価できるポイントと言える。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)


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