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富士ソフト Research Memo(5):「挑戦と創造」により、多彩なICTサービス・プロダクトを提供(3)


■富士ソフト<9749>の事業内容

6. その他では富士ソフトサービスビューロの業績が底打ち
その他の売上高構成比は4.3%(2020年12月期)、営業利益構成比は1.6%(同)である。2020年12月期は前期比18.7%減収、同20.1%減益となったが、セグメント利益率は2.5%と同横ばいを確保した。

区分内の主軸は子会社の富士ソフトサービスビューロ<6188>(以下、サービスビューロ)が手掛けるBPOサービス事業やコンタクトセンター事業であり、サービスビューロの日本年金機構案件の競争参加資格一時停止(2019年4月8日から2020年1月7日まで)がブレーキ要因となっていた。しかしながら、最悪期はすでに通過し、サービスビューロの2020年12月期(4月−12月)業績は、2020年8月5日に上方修正した予想水準に対して営業利益及び経常利益は上振れて着地している。

7. 「AIS-CRM」領域での取り組みを事業戦略に、新製品・新事業の創出に挑戦
前述のとおり、同社は「AIS-CRM」を重点技術分野に掲げ、新製品・新事業のシーズ創出や既存事業の付加価値向上に注力している。一見、流行り言葉の羅列のようだが、「AIS-CRM」戦略の上位概念には同社のコアコンピタンスが据えられており、その取り組み成果は順調に実りつつある。特にクラウド領域が好調であり、「SIMフリー向けモバイルルータ」もヒットプロダクトへと成長した。詳細な開示はないものの、「AIS-CRM」領域全体が単体売上高に占める割合は既に過半に至っているもようである。

同社は2020年11月に(株)レッドチーム・テクノロジーズとの協業(販売店契約の締結)を発表した。すでに、インターネットサービスを提供する金融機関等の企業向けに、クラウドソースペンテストプラットフォーム「Synack」を活用した新しいセキュリティサービス(脆弱性診断)の提供を開始しており、「AIS-CRM」領域におけるSecurity分野を強化する取り組みとして注目される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 前田吉弘)


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