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ナフコ Research Memo(5):2021年3月期は増収・大幅増益予想


■今後の見通し

● 2021年3月期の業績見通し
ナフコ<2790>の2021年3月期通期の業績予想については2回上方修正している。直近の10月28日の上方修正では、売上高が前期比9.3%増の238,000百万円、営業利益が同138.0%増の19,800百万円、経常利益が同126.5%増の20,300百万円、当期純利益が同144.8%増の12,100百万円としている。既存店売上が好調に推移していることに加え、下期の新規出店(3店舗を計画)も寄与することから、増収・大幅増益を見込む。

新型コロナウイルス感染症の再拡大に伴い、巣ごもり消費が継続していることに加え、2020年冬はラニーニャ現象で全国的に例年より低温となることが予想されており、防寒・暖房関連商品にとってプラス材料となりそうだ。利益面では、増収効果に加えて、仕入改善やPB商品構成比上昇(通期で40%を計画)による粗利率向上、効率化や広告宣伝費抑制などによる販管費抑制も寄与する見込みである。

なお、通期予想から上期実績を差し引く単純計算で見ると、下期に売上高111,135百万円、営業利益6,089百万円、経常利益6,390百万円、四半期純利益3,635百万円以上となれば予想を上回ることとなる。下期は季節要因による商品構成差で上期に比べて利益率が低下する傾向があるため保守的な予想としているが、通期予想に対する第2四半期累計の達成率は、売上高が53.3%、営業利益が69.2%、経常利益が68.5%、四半期純利益が70.0%と高水準であること、また、月次速報によると2020年10月の既存店売上高は110.9%(客数105.4%、客単価105.1%)と好調であることから、2021年3月期通期予想は3回目の上方修正の可能性もあると弊社では見ている。


■中長期の成長戦略

同社は中期及び長期計画の経営目標値は設定していないものの、地域の顧客の生活を守り、日々の暮らしに欠かせない生活必需品を販売する社会的インフラと位置付けて店舗運営に当たっている。

業種・業態を超えて競合が激化し、家具・HC業界においても小規模チェーンが淘汰される事業環境のもと、同社は一層の競争力強化・収益力向上に注力する方針だ。

店舗展開については、立地・商圏を厳選して柔軟に新規出店するとともに、九州地区の既存店の改装・増床を推進する。

PB商品の開発・拡充については、資材・DIY・園芸用品でPB化余地が大きく、長期的には全体としてPB商品比率50%以上を目指している。また、メーカーとの共同開発を強化することで、競争力の高いPB商品の品ぞろえを拡充していく方針だ。

さらに、事業環境の変化に対応してECの拡大も図る。ポイント会員(実稼働約500万人)を中心に、PB商品の魅力を最大限に訴求し、リアル(実店舗)とECを連動させて売上拡大を図るとしている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)




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