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ケアネット Research Memo(5):2020年12月期は増収増益となる見通し


■今後の見通し

1. 2020年12月期の業績見通し
ケアネット<2150>の2020年12月期の連結業績は、売上高で前期比7.1%増の3,500百万円、営業利益で同3.1%増の624百万円、経常利益で同3.2%増の612百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同8.4%減の410百万円となる見通し。前期に特別利益を計上した反動で親会社株主に帰属する当期純利益のみ減益を見込むが、売上高、営業利益、経常利益はいずれも過去最高の更新を目指す。上期については増収減益の見込みとなっているが、これはスペシャリティ医薬品に適したサービスや新規事業の開発投資、並びに人材投資を積極的に行うためで、これら投資の成果が下期に顕在化すると見ている。従業員数については前期末の105名から10名程度の増員を見込む。

なお、新型コロナウイルス感染拡大の影響については、Webカンファレンスのキャンセルや営業訪問活動の自粛など少なからずあるものの、デジタルシフトの傾向はより強まっているため、業績への影響は限定的と考えられる。

(1) 医薬営業支援サービス
医薬営業支援サービスの売上高は前期比6.6%増の3,060百万円を見込む。既存サービスの販売拡充に加えて、臨床医学動画メディア「MEDuLiTe」のコンテンツを2019年の27本から2020年は40本と大幅に増やす予定となっている。

「MEDuLiTe」は2016年7月より開始したサービスで、主にスペシャリティ医薬品領域をターゲットにしており、専門医に対して「新たに発売する医薬品に関連する疾患領域を印象付け、期待感を醸成し、処方に向けての準備をしてほしい」という製薬企業のニーズに応えるプロモーション施策となる。欧米では一般的に普及しているが、日本では自社商品名を出さずに販売プロモーションを行うという文化が育っていなかったため、これまで需要が伸び悩んでいたが、厚生労働省の医薬品の販売プロモーションに関するガイドラインの施行が2019年4月に行われたこともあり、今後、需要が高まると見て取り組みを一段と強化していく。現在は、外資系企業が顧客の大半を占めるが、今後は日系企業の顧客開拓を進めていく方針となっている。

また、最先端技術を持つベンチャー企業や医療機器、ロボティクス、デジタルヘルスケアを対象にした事業に対して、M&Aや戦略的提携、資本参加なども継続して進め、これら企業の臨床開発から上市に至るまでのプロセスに関わる支援サービスを行っていく。なお、2018年に資本業務提携を締結したサンバイオ<4592>とは、外傷性脳挫傷を対象とした再生医療製品に関する販売プロモーションを支援する予定となっていたが、承認申請時期が2021年1月期にずれ込んだため、本格的に売上に貢献し始めるのは、2021年以降となる。

その他、最近ではデジタル経営戦略を推進する製薬企業が増えるなかで、eプロモーションを中心としたデジタル経営に関する様々な相談・依頼が同社に寄せられている。こうした状況を踏まえ、同社はデジタル戦略支援サービスとして新たに手掛けていく予定にしている。なお、同サービスについては業績計画の中には織り込んでおらず、今後の受注状況次第では上乗せ要因となる可能性がある。

(2) 医療コンテンツサービス
医療コンテンツサービスの売上高は前期比10.3%増の439百万円を見込む。「CareNeTV」を始め「ケアネットDVD」やその他コンテンツなどの質の向上に取り組み、新規会員獲得により2ケタ増収を目指す。特に、PPV方式の動画配信サービスについては、販促施策を行いながら販売拡大に取り組んでいく方針となっている。コンテンツに関しても2019年に実施した総合内科専門医試験対策のコンテンツが好評だったことから、2020年は主要領域ごとの専門医による講義を夏頃に提供開始する計画となっている。また、「CareNet.com」についても必要な学術情報にすぐアクセスできるように、サイトのリニューアルを実施する予定だ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)




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