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窪田製薬HD---19年12月期スターガルト病を対象とする臨床第3相試験を継続して実施


窪田製薬ホールディングス<4596>は13日、2019年12月期連結決算(IFRS)を発表した。事業収益が0億円、営業損失が33.22億円(前期は32.74億円の損失)、税引前損失が31.38億円(同30.46億円の損失)、親会社の所有者に帰属する当期損失が30.99億円(同30.46億円の損失)となった。

低分子化合物について、エミクススタト塩酸塩は、2018年11月に開始したスターガルト病を対象とする臨床第3相試験を継続して実施した。決算短信では2019年末現在で約半数(80名)の被験者登録が完了したとのことであるが、一方決算発表と同時に開示されたプレスリリースによれば、2020年1月末現在の被験者登録数は108名とのことから、直近1ケ月の被験者登録は28名増加した計算となる。スターガルト病は希少疾病であるため、一般的な疾患に比べて被験者登録に時間を要するとされるが、足元被験者登録は順調に進展している模様である。なお、エミクススタト塩酸塩は、スターガルト病の新規治療薬候補として、2017年1月にFDA(米国食品医薬品局)、2019年6月にEMA(欧州医薬品庁)よりオーファンドラッグ指定を受けている。エミクススタト塩酸塩は、他にも増殖糖尿病網膜症を対象とする臨床第2相試験を2017年度に実施している。当該臨床試験の解析の結果、エミクススタト塩酸塩が黄斑浮腫を改善する可能性が示唆されたが、臨床第3相試験は規模も大きく、多額の研究開発資金が必要になるため、パートナー企業との共同開発の可能性を模索している。そのために必要な追加的な臨床データの解析、客観的な専門家のレビューを経た論文発表などを行った。

医療機器について、在宅で網膜の状態の測定を可能にする遠隔眼科医療モニタリングデバイス「PBOS(Patient Based Ophthalmology Suite)」は、2018年に米国で実施した臨床試験において良好な結果が得られ、量産型試作機の開発を進めた。また、NASA(米国航空宇宙局)のディープスペースミッションに向けて、2019年3月に米国のTRISH(Translational Research Institute for Spaceand Health: NASAとの共同契約を通じた提携により、NASAのディープスペースミッションにおける、宇宙飛行士の精神的、身体的健康を保護、維持するための革新的な技術に資金供与を行うコンソーシアム)と小型OCT(光干渉断層計)の開発受託契約を締結した。当該契約に基づき、有人火星探査に携行可能な超小型眼科診断装置の開発を進めている。

遺伝子治療については、遺伝性網膜疾患である網膜色素変性を対象として、プロモーター及びカプシドの改良、導入遺伝子の改変といった前臨床研究を継続した。

2020年12月通期の連結業績予想については、事業収益が0.40億円、営業損失が25.00億円、税引前損失が24.00億円、親会社の所有者に帰属する当期損失が24.00億円を見込んでいる。



<SF>

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