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ナガイレーベ Research Memo(8):配当性向50%以上を公約、年間配当は60円予想だが利益水準によって増配も


■株主還元策

ナガイレーベン<7447>の自己資本比率は89.9%(2018年8月期末)に達しており、財務内容は安定している。さらに、同社の業態から考えると利益が急速に悪化する可能性は低く、収益の安定が続くと見込まれる。この結果、社外への配分(主に配当金)が少ないと毎年留保された利益が自己資本に積み上がっていくことになるため、株主資本利益率(ROE)が低下していく、つまり資本効率が低下することになる。しかし同社では利益成長に見合う増配に加えて、自己株式の取得も含めた総合的な株主還元を積極的に行っており、これによって高いROE(2018年8月期9.8%)を維持している。

このように安定した財務体質を維持しつつ株主還元にも積極的である。2015年8月期には通常の年間配当(50円)に加え、創業100周年の記念配当50円、合計100円の年間配当を実施した。この結果、当期純利益(単体ベース)に対する配当性向は107.5%となった。さらに期中には、公開買付けにより100万株(1,500百万円)の自己株式の取得を実施しており配当金と合わせた総還元性向(単体ベース)は153.8%となった。また2016年8月期にも年間50円配当を実施、単体ベースでの配当性向は52.5%となった。

同社は単体ベースでの配当性向50%以上を公約していることから、2017年8月期には年間配当をそれまでの50円から60円に増配し、2018年8月期も年間60円配当を予定している。進行中の2019年8月期も年間60円の配当が予想されているが、利益が予想を上回るようであれば、更なる増配の可能性もある。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)



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