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クオール Research Memo(8):2018年3月期は前期比4円増の28円配を計画。減益ながら配当据え置きの予想


■株主還元

クオール<3034>は株主還元については配当によることを基本としており、将来の事業展開や経営基盤強化のための内部留保の確保を考慮しつつ、株主への安定した利益還元を継続して実施することを基本方針としている。配当額に関して、公約配当性向等の基準は特に設けていない。

2018年3月期については、予想どおり、前期比4円増配の28円配(中間配14円、期末普通配12円及び期末記念配2円)の配当を決定した。期初予想は年間24円(中間配12円、期末配12円)だったが、期中の業績見通し上方修正に合わせて配当予想も修正し、最終的に前期比4円増配となった。配当性向は19.8%となっている。

2019年3月期について同社は、前期比横ばいの28円配(中間配14円、期末配14円)の配当予想を公表している。前述のように、2019年3月期は調剤報酬改定の影響で減益を予想しているが、安定した配当を継続的に実施するという基本スタンスに基づいて配当据え置きの予想としたとみられる。予想1株当たり当期純利益に基づく配当性向は22.0%となる。弊社では配当据え置きという方針には、2020年3月期には増益に転じることへの自信もまた、込められているとみている。


■情報セキュリティ
薬歴等の個人情報を高セキュリティのクラウドで管理。社員教育にも注力
同社は調剤薬局事業において顧客の薬歴・病歴等、極めて秘匿性の高い個人情報を取り扱っているため、情報セキュリティについては万全の体制で臨んでいる。具体的には、個人情報保護の指針としてプライバシーマークの取得に取り組み、既に取得を完了している。また、社員の教育・啓蒙に力を入れているほか、定期的かつ高頻度のセキュリティチェックの実施を徹底している。また、個人情報の管理運用について、かつては自社で行ういわゆるオンプレミス型であったものを、より安全性の高いクラウド型へと移行し、事業リスクの低減とセキュリティの高度化を図っている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)


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