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BS11 Research Memo(6):2018年8月期通期の利益は会社予想比上振れで着地する可能性


■今後の見通し

日本BS放送<9414>は、出版社2社を子会社化したことにより、今期から連結決算へと移行する。子会社株式のみなし取得日が2018年1月31日であるため、今期における子会社の業績寄与は下半期だけとなる。

2018年8月期の期初予想は個別決算(単独決算)ベースで公表されたが、子会社化並びに連結決算への移行を踏まえて、同社は3月30日に連結業績見通しを公表した。新たな2018年8月期通期の連結業績見通しは、売上高13,000百万円(前期比12.4%増)、営業利益2,240百万円(同0.5%増)、経常利益2,245百万円(同0.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,545百万円(同1.8%増)となっている。(前期実績は単独決算(個別業績)であるため、前期比伸び率は参考値)。

個別業績については、期初予想から変更はなく、今通期について売上高12,750百万円(前期比10.2%増)、営業利益2,230百万円(同0.1%増)、経常利益2,235百万円(同0.1%増)、当期純利益1,540百万円(同1.4%増)が予想されている。連結業績と個別業績の差分が出版子会社2社の業績寄与分と推測される。

個別業績の売上高予想12,750百万円の内訳として同社は、タイム収入が9,062百万円、スポット収入が3,282百万円、その他が405百万円となっている。個別売上高の総額については期初予想から変更はなく、各収入項目の売上高も第2四半期を終えて若干の修正が加えられたのみで、本質的な変更はない。

前述のように、同社は2018年4月の番組改編では新番組意欲的な投入に加え、番組編成においても、平日の夜7時~9時の時間帯を毎日2時間番組で埋めるという、新たな試みに挑んでいる。その裏側にはこれまで制作してきた番組で得られた手応えや視聴者ニーズ等の綿密な調査結果などがあり、成功への期待が高まる。今第2四半期(上半期)の売上高はほぼ計画線ながらも計画に対してわずかに未達だった。今下半期はこの新たな挑戦が奏功して上半期の未達分を取り返して売上高の計画を達成できるか、見守りたい。

一方、利益については、今第2四半期は計画を40%以上上回って着地したのは前述のとおりだ。それにもかかわらず同社は今通期の利益予想について、期初予想の数値を維持している。これは、下半期には4月の番組改編期を迎えて当初の計画どおりに積極的に費用を投下していく方針であることが理由とみられる。

前述のように、この4月の改編では『世界の国境を歩いてみたら・・・』や『尾上松也 蔵出し! とことん歴史紀行』など大型の新番組を多数投入しており、今下期の番組関連費用は上半期以上に増加する見通しだ。ただそうした状況においても、費用の効率的な使用という姿勢はこれまで同様、維持されるものと弊社ではみている。

弊社では2018年8月期の業績について、現在の会社予想が達成される可能性は十分にあると考えている。13,000百万円という売上高予想については決して簡単な数値ではなく、現実に第2四半期決算は計画に未達であった。ただしその未達幅は2017年8月期からは縮小しており、同社の番組作りの“力”は着実に先行5社に近づきつつあると弊社では考えている。

利益については、会社予想を上回る可能性が高いとみている。今下期には、春の大型番組改編もあって上半期以上に番組関連費用や広告宣伝費を投下する見通しであることは前述のとおりだ。しかし、上半期にセーブした費用(すなわち上半期における利益の上振れ分)に食い込むほどの費用投下の可能性は小さいと弊社では考えている。同社の厳格な費用コントロールは過去の実績が証明している。結果的に今上半期の上振れ分が残り、通期ベースの利益もそれだけ上振れになる可能性があると考えている。仮に、想定外の費用投下があって利益が計画線に落ち着いたとしても、それは売上高拡大が高い確率で見込まれるような場合だと弊社では想定している。したがって、もしそうしたケースが生じれば、それはむしろポジティブに捉えるべきというのが弊社の考えだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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