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テックファム Research Memo(8):2019年6月期に売上高100億円を目指す


■今後の見通し

3. 中期経営計画
テックファームホールディングス<3625>は中期3ヶ年計画として、最終年度となる2019年6月期に連結売上高100億円、営業利益7億円を目標として掲げている。基本方針としては、戦略的&ハイスペックのテクノロジー会社(=テックファーム)を中核に据え、安定収益を確保しつつ、業界特化型のソリューションサービスを自社開発あるいはM&Aによって獲得し、成長ドライバーとして育成しながら計画の達成を目指していく考えだ。M&A戦略については、グループのIT技術と親和性が高く、かつ参入障壁の高い収益性が見込める事業を対象に進めており、IoT関連や自動車アフターマーケットのプラットフォームを展開する企業などが想定される。

2019年6月期の売上高内訳としては、SI事業で45億円、自動車アフターマーケット事業で20億円、ソリューションサービス等の新規事業やM&Aで35億円となっている。M&Aがなくても2ケタ増収増益を目指していく方針となっている。SI事業に関しては、従来の受託開発、ソフトウエアの売り切りモデルから、高付加価値型のIoTソリューションプロバイダーへの転換を図り、既存顧客の深耕と新規顧客開拓を進めていくことで、目標達成を目指していく。自動車アフターマーケット事業に関してはガラス卸商・部品卸商や中古自動車販売業者の顧客開拓を進めていくことで売上規模の拡大を図る。EBEについては、事業規模拡大に合わせて人材投資や内部管理体制の強化も進めていくことから、利益率に関しては一時的に若干低下する可能性がある。

なお、新規事業としては(株)三輝との合弁会社である(株)サンキテックで展開する住宅リフォーム支援事業が注目される。現状は連結対象外であるが、収益規模が大きくなった段階で連結子会社化する予定となっている会社で、住宅リフォームの見積もりシステムを中小工務店向けに開発・販売している。住宅リフォームに関しては、業者によって見積もり方法や作業工賃などが様々で、リフォーム費用の不透明さが業界全体の課題となっている。サンキテックの見積もり作成支援パッケージソフトを導入すれば、迅速かつ明確な形で顧客に見積もり費用等の提案が可能となるため、工務店の業務効率向上や売上拡大に寄与するシステムとして今後の成長が見込まれている。導入価格は約200万円で、これにデータベースの更新料や保守・メンテナンス料が定期的に発生する格好となる。

サンキテックの売上実績としては2017年6月期実績で約10百万円だったが、2017年8月にサービス等生産性向上IT導入支援事業の補助金対象サービスの1つに選ばれたことや、住宅リフォーム市場が拡大していることも追い風に、足元は月間10百万円まで売上げが拡大してきている。2018年6月期下期は月間20百万円程度まで伸びる見通しで、単月ベースでの黒字化が射程圏内に入ってきたことから、今後の動向が注目される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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