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日本M&A Research Memo(3):コンサルタントが増加しビジネスの勢いも加速


■当面の事業展開

日本M&Aセンター<2127>の情報開発ルートは、会計事務所や金融機関などのネットワークを活用した「M&A情報ネットワーク」と、セミナーなどを通じてコンタクトする「ダイレクト情報」の2つに大別されるが、最近では金融機関等を通じた紹介案件が増加、これが新規受注の拡大につながっている。

紹介案件は従来が地方銀行や会計事務所からが中心だったのが、最近では証券会社からの案件が増えている。証券会社はM&Aに関しライバルのイメージがあるものの、大手では大型案件にビジネスが集中し、中規模クラス以下の案件まで手が回らない。案件の規模でうまく棲み分けできるため、むしろ、手を組むような格好となっている。

さらに、これまでは中堅・中小企業における後継者問題が、ビジネス上の“ドル箱”として注目されていたが、近年では、IT業界の若手経営者を中心に、企業を成長させるため、自ら飛び込んで大企業の傘下入りを望むケースが目立ってきた。M&A自体が持つイメージも、今や「売り買いするのが当たり前」というように変わっていることも、M&Aの潜在的なニーズを増加させることになるだろう。

2018年2月21日に開催した、同社のM&Aに関する総合力を紹介する「M&Aカンファレンス 2018 WiNNOVATION」では3000名を超える申し込みがあり、2000名の来場者を迎えて盛況裏に終えた。M&Aと同社に対する関心の高さの表れと考えられる。

一方、これまでコンサルタントの育成に力を注いできたが、ここ数年採用してきた人材が戦力として貢献するようになってきたことも大きい。コンサルタントは2017年3月期末には221名だったのが、第3四半期終了時点で250名まで拡大しており、案件対応力強化にもぬかりがない。

紹介案件が増加するとともに、紹介料などM&Aの原価率がアップしながらも、同時に案件の単価も上昇傾向にある。経営者の高齢化による後継者問題で、今後も売却ニーズが高まるとみられる一方、紹介案件が増加傾向にあることなどを背景に、今後も成長路線を維持できそうだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水野 文也)


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