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MRO Research Memo(1):自律搬送型ロボットを活用した業界最大級の笠間DCが2017年4月に本格稼働開始


■要約

MonotaRO<3064>は、兵庫県尼崎市に本社を置く、インターネット等を利用した工場・工事用、自動車整備用等の間接資材※の通信販売会社である。

※間接資材とは、製造工程で使用される研磨剤やドリル、軍手など、事業者が自社内で使用し、再販を目的としない商品を指す。業種により個別性が高い。


同社のビジネスモデルの特徴は、同一の価格で間接資材を販売するという点である。市場の慣習により売り手から不公平な価格を強いられがちであった中小企業を中心に支持を受け、ニッチ市場における専門通販業者として確固たる地位を確立した。246.1万口座(2017年6月末現在)の顧客に対して、1,000万点を超えるアイテムを販売する。

1. 2017年12月期第2四半期の単体業績
2017年12月期第2四半期の単体業績は、売上高で前年同期比24.6%増の40,058百万円、営業利益で同24.5%増の5,785百万円、経常利益で同25.4%増の5,824百万円、四半期純利益で同33.1%増の4,140百万円と売上高・各利益ともに高い成長を維持した。売上高に関しては、リスティング広告の強化、検索機能向上を含むランディングページの改善、TVCMなどにより新規顧客獲得数が拡大。利用頻度向上施策が奏功し既存顧客売上も伸びた。利益に関しては、笠間ディストリビューションセンター(以下、笠間DC)開設関連費用の発生などの費用上昇もあったが、円高効果を含むPB/輸入商品の利益率改善などのプラス要因がカバーし、営業利益では第2四半期で過去最高を更新した。

2. 今後の連結業績見通し
2017年12月期通期の連結業績予想は、売上高で前期比21.0%増の84,239百万円、営業利益で同22.2%増の11,596百万円と期初の予想を据え置く。この計画が達成されれば、16期連続の増収、8期連続の増益を達成する。業績予想に対する第2四半期進捗率は、売上高で49.6%(前期は47.8%)、営業利益で48.0%(前期は47.5%)と2016年12月期を上回るペースで折り返したために、通期業績予想の達成には余裕があり、上振れの可能性が大きい。

3. 笠間ディストリビューションセンター(笠間DC)本格稼働開始
業界最大級の新物流拠点「笠間ディストリビューションセンター(笠間DC、茨城県、17,000坪)」は2017年2月に竣工し、4月に本格稼働が始まった。これまでのメインセンターである尼崎DC(兵庫県、13,000坪)は継続し、2拠点合計で30,000坪となり、キャパシティは倍増。在庫能力は尼崎DCのみの約30万点から、2拠点合計で50万点まで増加することができ、売上高1,500億円規模まで対応可能な物流体制が整った。笠間DCでは、自律搬送型ロボットを導入し、庫内作業効率を向上させている。従来のピッキング作業の時間の多くを占めていた歩行時間が、ロボットが棚を運んで作業者の元に来ることにより、大幅に短縮されることになる。現状、154台の自律搬送型ロボットが毎日合計で1,300km走行しており、新たなピッキング方式の運用は順調に滑り出した。

2017年12月期上期は、笠間DC開設関連費用や想定を超える出荷増・出荷品数増などを尼崎DCの派遣増員で対応したために、物流関連コスト売上比が増加した。2017年12月期下期後半からは生産性の高い笠間DCが物流関連コスト売上比低減に寄与する予想だ。

■Key Points
・上期は高い売上成長率を維持。物流関連コスト増を吸収して増益達成
・第2四半期進捗率は売上高で49.6%、通期予想達成へ順調。笠間DC稼働に伴う物流関連コスト売上比低減が下期後半に進捗する予想
・自律搬送型ロボットを活用した業界最大級の笠間DCが4月に本格稼働開始

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)



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