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JBR Research Memo(4):手元キャッシュが潤沢で財務の健全性は高い


■ジャパンベストレスキューシステム<2453>の業績動向

3. 財務状況と経営指標
2017年3月末の財務状況を見ると、総資産は前期末比136百万円増加の12,464百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産では現預金が764百万円減少した一方で、売上債権が265百万円、その他の流動資産が644百万円増加した。また、固定資産は前期末比7百万円減少した。

負債合計は前期末比494百万円増加の7,384百万円となった。主な増減要因を見ると、有利子負債が163百万円減少した一方で、前受収益及び長期前受収益が475百万円増加した。会員事業において「あんしん修理サポート」「学生生活110番」「安心入居サポート」などの会員数が拡大したことに加えて、「安心入居サポート」では契約形態を月額分割計上方式に切り替えており、その影響で前受収益が膨らむ格好となっている。前受収益は将来に売上計上するものであり、「ストック収益」の位置付けとなる。このため、前受収益が増加傾向にあるということは、将来の売上増につながるためポジティブに評価される。

純資産は前期末比358百万円減少の5,080百万円となった。親会社株主に帰属する四半期純利益555百万円を計上した一方で、配当金の支払いで170百万円、自己株式の取得で592百万円の支出があったことが減少要因となった。

経営指標を見ると、経営の安全性を示す自己資本比率は前期末の44.1%から40.8%に低下したが、これは自己株式を取得したためで、この要因を除けば45%程度に上昇していた。一方、有利子負債比率については有利子負債の減少により前期末の15.8%から13.7%とここ数年減少傾向が続いている。手元キャッシュについては60億円以上と事業規模から比較すると潤沢にあると言え、財務の健全性は高いと判断される。同社では豊富なキャッシュを株主還元のほか、M&A資金などに積極的に活用していく方針としている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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