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博展 Research Memo(8):東京オリンピック・パラリンピックに向けて、企業の宣伝広告活動の活性化に期待


■業界環境

電通<4324>の調査によれば、2016年の日本の総広告費は前年比1.9%増の年間6兆2,880億円と5年連続で前年を上回った。そのうち、博展<2173>の主力事業が属する「展示・映像他」も、前年比4.3%増の3,195億円と拡大した。今後についても、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて、企業の宣伝広告活動やイベント市場の活性化が期待されている。

一方、同社の事業ドメインである「リアルエクスペリエンス&コミュニケーション事業」は、その一部を担うディスプレイ製作会社やイベント支援会社を始め、元請け的な存在である総合代理店などとは一線を画しており、同業者の数は多くはない。また、その同業者の規模も比較的小さい事業者がほとんどである。差別化の難しい案件では、チャレンジャー(下位企業)による価格攻勢が厳しくなっているうえに、異業種からの新規参入等により競争も激化しているが、これまでのイベント・展示会事業における豊富な実績や顧客接点を生かしながら、サービス領域の拡充や付加価値の向上によりマーケティング・パートナーへと進化を目指す同社にとっては、十分に優位性が発揮できる業界構造にあると考えられる。

上場している類似会社には、テー・オー・ダブリュー<4767>、セレスポ<9625> 等のイベント支援会社、乃村工藝社<9716>、丹青社<9743>、スペース<9622> 等のディスプレイ制作会社が挙げられる。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)


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