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ユニリタ Research Memo(8):当業価値に直結するIT領域には内製化ニーズもみられる


■業界環境

IDC Japan(株)の調査によれば、2015年の国内ソフトウェア市場は約2兆6,174億円(前年比4.0%増)となった。SaaS とPaaSの高い成長、ビッグデータ及びアナリティクス需要の高まり等により堅調に推移している。そのうち、ユニリタ<3800>のコア領域である「システム管理ソフトウェア」市場も約3,095億円(前年比4.9%増)と好調であった。従来のメインフレームを中心としたものからオープン系システムへの移行が進むとともに、クラウド活用が増加するなど、環境変化が進展するなかで、仮想化されたシステム環境に対する監視や構成管理の効率化、運用プロセスの自動化/最適化への需要の増加が市場の伸びをけん引している。

主要なプレイヤーは、国内メーカー系ベンダー(日立製作所<6501>や富士通<6702>、NEC<6701>など)を中心として、外資系のIBM、HPなどが上位を占めている。ただし、メインフレームに限定すれば同社が高いシェアを占めており、残存者利益を享受する状況が続いている。また、上場会社の中で、同社のようにITシステム運用とデータ活用に特化したソフトベンダー(自社パッケージソフトウェアメーカー)は存在しない。

一方、ユーザー側に目を向ければ、最近のIT投資は事業拡大に直結するものに傾斜配分される傾向にあり、ビッグデータ活用、人工知能(AI)、IoT等のデジタル・テクノロジーを企業内に取り込み、顧客視点からビジネスモデルを構築することにより新たな価値を生み出す動きに注目が集まっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)



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