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クイック Research Memo(2):人材サービス事業が主力事業に成長


■事業内容

●セグメント別事業内容と構成
クイック<4318>は、人材サービス事業、リクルーティング事業、情報出版事業、その他を擁する総合人材サービス企業である。

人材サービス事業では、人材紹介、人材派遣・紹介予定派遣・業務請負を取り扱っている。人材紹介においては、医療機関を対象とした看護師、製薬メーカー等へのMR(医薬情報担当者)、建設・プラント系人材等、専門・特定分野での人材採用紹介に強みがある。人材派遣・紹介予定派遣・業務請負では、地域特性・ニーズに合わせ、得意分野に絞った人材派遣等を展開している。リクルーティング事業では、リクルート<6098>求人メディアによる採用支援、採用周辺ツール・採用サービスの提供、採用後の人事支援を行っている。情報出版事業においては、北陸3県と新潟県で雑誌メディア、Webメディアポスティング、コンシェルジュ(対面相談サービス)を行っている。その他では、ネット関連事業と海外事業を展開。ネット関連事業では「日本の人事部」というサイトを運営、海外事業では、米国、中国、ベトナム、メキシコに拠点を展開、海外進出している日本企業に人材採用や人事・労務サービスを提供している。

同社の2017 年3 月期のセグメント別売上高構成比は、主軸の人材サービス事業が56.0%、続くリクルーティング事業が24.5%、情報出版事業が12.3%、その他が7.2%で、営業利益では、人材サービス事業が56.4%、リクルーティング事業が34.1%、情報出版事業が2.6%、その他が6.9%となっている(調整額を除く)。5期前の2012年3月期と比較すると、売上高及び営業利益が伸びているのはもちろんだが、構成比も大きく変化した。特に人材サービス事業とリクルーティング事業の営業利益は2012年3月期においてほぼ同水準であったが、2017年3月期において両事業の絶対額が伸びたのはもちろんのこと、それ以上に人材サービス事業の連結営業利益に占める割合が56.4%と過半になった一方で、リクルーティング事業の営業利益は34.1%と縮小したことが分かる。

営業利益率を見ると、人材サービス事業が18.3%、リクルーティング事業が25.3%、情報出版事業が3.8%、その他が17.3%とリクルーティング事業が最も高いが、これはリクルーティング事業における広告取扱い形態の中で販売委託形態があるためということに注意したい。より具体的に説明すると、広告取扱い形態には、代理店形態と販売委託形態があり、代理店形態では、顧客企業が求人広告を同社に依頼し、同社がリクルートに広告の取次を行い、リクルートが広告掲載・発行することで、顧客企業が代金を同社に対し支払い、同社が広告枠代をリクルートに支払う。この時、損益計算書上は、顧客企業から支払われる代金は同社の売上高に、同社からリクルートへ広告枠代の支払いは仕入代金として認識され、それらの差分が同社の売上総利益となる。一方、販売委託形態になると、顧客企業からの求人広告の依頼と同社からリクルートへの広告取次の業務フローは変わらないが、代金は顧客企業から直接リクルートに支払われ、同社が売上として認識するのはリクルートから支払われる掲載手数料だけで、それが売上総利益としてそのまま認識されるため、販売委託形態での売上総利益率は100%となる仕組みである。ただし、委託商品において同社は顧客からの広告取次ぎのみを行うため、価格決定権はないことにも注意したい。

(執筆:フィスコアナリスト 清水 さくら)



<NB>

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