後場に注目すべき3つのポイント~銀行株など上昇も上値は重い
15日の後場における注目点は、日経平均が4日ぶりに反発し、銀行株の上昇が目立つものの、上値が重いことです。ニッケイ平均は306.43円高で展開されたが、午後には一時39000円台まで回復したものの上げ幅を縮小しました。銀行株では、みずほなどの上昇が見られ、TOPIXが比較的優勢でした。しかし、通期業績見通しの下方修正を受けて電通グループがストップ安となるなどの影響も見られました。市況によって、「円安=株買い」とは見なされず、為替の円安ドル高による輸出関連への追い風も期待薄です。また、午後のドル・円相場は156円台で伸び悩む展開となり、日経平均が後場で上値の重い展開になることが予想されます。経済指標として、日本のGDP速報値は予想を上回り、中国の鉱工業生産・小売売上高は安定的な成長を示しました。
・日経平均は4日ぶりに反発、銀行株など上昇も上値は重い
・ドル・円は伸び悩み、日本の円安牽制で
・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位は東エレク<8035>
■日経平均は4日ぶりに反発、銀行株など上昇も上値は重い
日経平均は4日ぶりに反発。前日比306.43円高(+0.80%)の38842.13円(出来高概算11億6000万株)で前場の取引を終えている。
14日の米国株式市場は下落。ダウ平均は207.33ドル安の43750.86ドル、ナスダックは123.07ポイント安の19107.65で取引を終了した。長期金利の低下を好感し、寄り付き後、小幅高。その後、10月生産者物価指数(PPI)で根強いインフレが確認されたほか、新規失業保険申請件数で労働市場の強さが示され長期金利が上昇に転じると相場は下落に転じた。連邦準備制度理事会(FRB)のクーグラー理事が利下げ見送りの可能性に言及したほか、終盤にかけ、パウエル議長が「経済は強く、速やかな利下げの必要性がない」との考えを示すと、下げ幅を拡大し終了。
米国株安も為替の円安推移などが材料視されて、東京市場は買い優勢で取引を開始した。日経平均は一時39000円台を回復する場面が見られたものの、買いは続かず、上げ幅を縮小する展開に。みずほ<8411>など銀行株の上昇が目立っていることから、相対的にTOPIX優勢の地合いとなった。決算発表銘柄への物色が続いていることから、プライム市場の売買代金は2.4兆円台と商いは膨らんだ。
日経平均採用銘柄では、好業績や株主還元策などが材料視されてみずほが年初来高値を更新したほか、コンコルディア<7186>、ふくおか<8354>、りそなHD<8308>など銀行株が上昇。このほか、日本製鋼所<5631>、ディスコ<6146>、スクリーンHD<7735>、日揮HD<1963>、キーエンス<6861>などが上昇したほか、昨日急落した関西電力<9503>が反発した。
一方、通期業績見通しの下方修正などが影響して電通グループ<4324>がストップ安となったほか、ネクソン<3659>、楽天グループ<4755>が続落。クレディセゾン<8253>は純利益見通しを上方修正したものの下落。アサヒ<2502>も決算が嫌気されて売られた。このほか、荏原製作所<6361>、パナHD<6752>、フジクラ<5803>、クボタ<6326>などが下落した。
業種別では、電力・ガス、海運、輸送用機器、鉱業、保険などが上昇した一方、サービス、その他金融、証券・商品先物取引の3セクターのみ下落した。
為替は1ドル156円台半ばまで円安ドル高が進行している。トランプ次期政権に対する思惑から、ドルインデックスが106.6水準まで上昇しておりドル独歩高の展開が続いている。トランプ次期政権の財務長官が決まっていない微妙な時期もあり、政府・日本銀行による為替介入の実施が難しいとの見方もある。ただ、株式市場では「円安=株買い」という見方はされておらず、輸出関連銘柄への追い風とはなっていない。足元の日経平均は後場伸び悩むケースが多いことから、本日も上値の重い後場となりそうだ。
■ドル・円は伸び悩み、日本の円安牽制で
15日午前の東京市場でドル・円は伸び悩み、156円22銭から156円75銭まで上昇後は156円30銭台に失速した。日経平均株価の強含みで円売りに振れやすい。また、米10年債利回りの上昇でドル買いを強めたが、日本の円安牽制でドル買いを弱めた。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は156円22銭から156円75銭、ユーロ・円は164円51銭から165円03銭、ユーロ・ドルは1.0523ドルから1.0542ドル。
■後場のチェック銘柄
・アイビーシー<3920>、THECOO<4255>など、13銘柄がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位は東エレク<8035>
■経済指標・要人発言
【経済指標】
・日・7-9月期GDP1次速報:前期比年率+0.9%(予想:+0.7%、4-6月期:+2.2%←+2.9%)
・中・10月鉱工業生産:前年比+5.3%(予想:+5.6%、9月:+5.4%)
・中・10月小売売上高:前年比+4.8%(予想:+3.8%、9月:+3.2%)
【要人発言】
・加藤財務相
「足元の為替は一方的、急激な動きもみられる」
「為替市場の動向を極めて高い緊張感をもって注視」
「為替の行き過ぎた動きには適切な対応をとっていく」
「米為替報告書では、引き続き適切な対応をはかっていく」
<国内>
・13:30 9月鉱工業生産改定値(速報値:前月比+1.4%)
<海外>
・16:00 英・7-9月期GDP速報値(前年比予想:+1.0%、4-6月期:+0.7%)
・16:00 英・9月鉱工業生産(前月比予想:+0.1%、8月:+0.5%)
・16:00 英・9月貿易収支(予想:-158億ポンド、8月:-150.60億ポンド)
<CS>
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