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Klaytn、Finschia統合へ:アジア最大のブロックチェーンエコシステム構築への挑戦


*15:04JST Klaytn、Finschia統合へ:アジア最大のブロックチェーンエコシステム構築への挑戦 以下は、フィスコ・マーケットレポーターのタマラ・ソイキナ(X@web3tama / 以下、タ)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

最近日本の仮想通貨(暗号資産)取引所で新たな海外の良質なブロックチェーンプロジェクトが上場される事例が増えてきました。このインタビューでは、日本ではあまり知られていなくても、世界的に大きなコミュニティを持ち、将来性のある野心的なプロジェクトを取り上げていきます。

今回は、アジア市場で最大かつ最も強力なブロックチェーンエコシステムの構築を目指すProject Dragonとして統合予定のKlaytnとFinschiaの両プロジェクトにジョイントインタビューを行いました。Klaytn Foundationからは代表理事であるサム・ソ氏(以下、サ)に、Finschia Foundationからはディレクターのウソク・キム氏(以下、ウ)に、両プロジェクト統合の経緯や今後の期待や課題について語っていただきました。

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※2024年3月21日に執筆

タ「初めに、お二方の自己紹介とこれまでのキャリアについて教えていただけますか。」
ウ「こんにちは、Finschia Foundationのウソク・キムです。私はフィンテックとコマースの分野でスタートアップを立ち上げた起業家です。2015年からブロックチェーン業界で働き始め、ブロックチェーンベースの国際送金製品を開発しました。2018年、ブロックチェーン事業に取り組むためにLINEチームに参加しました。現在は、Finschia FoundationのディレクターとLINE NEXTの最高戦略責任者を務めています。」
サ「Klaytnブロックチェーンの世界的な普及とエコシステムの成熟を加速させるために設立されたNPO法人Klaytn Foundationの代表理事、サム・ソ博士です。それ以前は、Krust UniverseのChief Klaytn Officer(CKO)として、Klaytnブロックチェーンの開発と運用を主導していました。また、韓国の大手モバイルプラットフォームであるカカオのブロックチェーン子会社であるGroundXでCTOを務めたり、アルゴンヌ国立研究所でコンピューターサイエンティストのアシスタントを務めたりしました。」

タ「ありがとうございます。2つのプロジェクトの統合についてどちらから話し合いを始めたか覚えていますか?」
ウ「昨年からFinschiaとKlaytnはさまざまなコラボレーションについて話し合ってきました。そうした話し合いの中で、チェーン統合については自然と意見が一致しました。つまり、どちらが先に提案したかというよりも、自然と一緒に良い結論に達したという感じです。」

タ:「統合の話し合いに臨むにあたり、どのようなことを期待していましたか。また、その過程でどのような課題は何でしたか。」
サ「チェーン統合について議論する中で、私たちは、規模やアクティビティにおいてアジア最大である代表的なL1を作ることにほぼ同意しました。ブロックチェーンのユースケースをより多く作り、より多くのユーザーに採用してもらいたいと考えており、多くのユースケースを作るためには、ビルダーがdAppsを開発しやすく、早く成長できる環境を作ることが重要だと考えていました。

しかし、それぞれのチェーンがこれまで蓄積してきた技術や資産が異なるため、それを統合してシナジーを生み出すことが最も重要な課題だと考えています。統合決議のプロセスでは、統合によって2つのエコシステムに参加するユーザーの背景や将来への期待に対する理解に違いがありましたが、両プロジェクトはこうした点を理解し、期待に応えられるよう統合の背景について十分な情報を共有しました。また、その他の分野での対策も提案されました。このようなプロセスを経て、多くの参加者が統合を理解し支持してくれたため、採決を可決することができました。」

ウ「統合の話し合いの中で、私たちはアジア最大のブロックチェーンエコシステムを構築するという目標を設定しました。アジアにおけるクリプト市場は急成長していますが、業界の観点からの導入はまだ長い道のりがあります。LINEとカカオが始めた各ブロックチェーンプロジェクトが力を合わせることで、アジアで最大かつ最も強力なエコシステムを構築し、ブロックチェーンのマスアダプションを実現できると期待しています。

今回のチェーン統合は、世界的にもほとんど前例のないチャレンジであるため、そのプロセスではいくつかの困難がありました。これは単純な企業合併以上のもので、各エコシステムの多くの利害関係者の合意が必要でした。FinschiaチームとKlaytnチームは1つのチームとして活動し、その結果、問題なく統合の合意に達することに成功しました。」

タ「統合が完了するまで、まだ多くの発見があるかもしれませんが、Project Dragonがどのようなエコシステムになると想定していますか?」
ウ「Project Dragonは、アジア最大かつ最も強力なブロックチェーンエコシステムを構築し、Web3のマスアダプションを最も早く実現するエコシステムとなります。統合されたチェーンは、LINE、カカオ、ソフトバンク、セガなどアジアの主要企業40社以上が参加する強力なガバナンスを持ち、200以上のDAppsによるエコシステムを構築する計画です。さらに、企業と一般ユーザーの双方に受け入れられるユーザーエクスペリエンス(UX)を実装することで、最速のマスアダプションを目指します。」
サ「Project DragonはWeb2とWeb3をつなぐブロックチェーンエコシステムとなり、Web3の技術やアイデアとWeb2のユーザー、サービス、資本を組み合わせることで、より速い成長と成功に導きます。カカオやLINEの2億5千万人以上のユーザーがProject Dragon上のdAppsに簡単にアクセスでき、より良いUXとより速く安定したパフォーマンスで、Web2のサービスのように快適にdAppsを利用できる環境を夢見ています。そのために、開発者がより簡単に参加でき、dAppsが迅速に成長できる環境を提供します。」

タ「エコシステムに関心のある開発者や起業家にとって、この統合のメリットは何でしょうか?」
ウ「Project Dragonは、アジア市場をターゲットとするデベロッパーや企業に最大の価値を提供できます。この統合チェーンは、日本、韓国、台湾、タイ、ベトナムなどアジアの主要国で最大のガバナンス・アライアンスを持ち、参加企業に多くのビジネスコラボレーションの機会を提供することが期待されます。さらに、LINEやカカオと連携したサービスをベースに、ビジネス成功のためのさまざまなサポートを提供する計画です。また、EVMやCosmWasmとの技術的な親和性、現地での専任技術サポートなど、最高の技術環境の提供を目指しています。」

タ「日本の皆さんに何かメッセージがあれば、ぜひシェアして頂きたいです。」
ウ「LINEとのコラボレーションをベースに、日本でも様々な取り組みをしていく予定です。日本の皆さんに楽しんでいただけるようなDAppsやサービスを準備していますので、ご期待ください!」
サ「日本はWeb3に真剣に取り組んでいる国だと思います。日本のユーザーやデベロッパーにProject Dragonを知ってもらい、参加してもらうために様々な活動を行っていきますますので、ぜひProject Dragonに関心をもって頂き、ご参加をお願いします。」

タ「統合発表後、日本語での初のジョイントインタビューにご参加頂き、ありがとうございました。Project Dragonの今後を大変楽しみにしています。」

以上
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