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バリュー株の利食い強まり8月安値を割り込む【クロージング】


*15:59JST バリュー株の利食い強まり8月安値を割り込む【クロージング】 3日の日経平均は大幅に4営業日続落。521.94円安の31237.94円(出来高概算16億3000万株)で取引を終えた。日米の長期金利上昇を背景に幅広い銘柄に売りが先行し、日経平均は前場終盤にかけ、31260.99円まで下押した。その後は一本調子の下げへの警戒感から押し目を拾う動きもみられたものの、金利の高止まりによる米景気の先行き懸念は拭えず、後場に入って一段安となり、一時31157.40円まで水準を切り下げた。これにより、下値の目安として意識されていた8月安値(31275.25円)を下回った。

東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄が1600を超え、全体の9割を占めた。セクター別では、33業種すべてが下落し、鉱業、石油石炭、非鉄金属、鉄鋼、輸送用機器、ガラス土石の下げが目立っていた。指数インパクトの大きいところでは、ソニーG<6758>、リクルートHD<6098>、キッコーマン<2801>、任天堂<7974>がしっかりだった半面、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、ダイキン<6367>、京セラ<6971>、アドバンテス<6857>が軟調だった。

前日の米国市場では、主要株価指数は高安まちまちだったものの、この日発表された9月のISM製造業景況指数が49.0と市場予想(48.0)を上回り、米長期金利が一時4.70%と約16年ぶりの高水準まで切り上がったことが嫌気された。また、国内でも長期金利が0.780%と約10年ぶりの高水準を付けており、日米の金利上昇を受けて売りが膨らんだ。

日経平均は8月安値を下回ったことで、心理的な節目の31000円の大台割れといった先安感が増幅しつつある。今年度初めの株価上昇に貢献した外国人投資家の売りが主因との見方が多く、こうした売りは分散して出てくる傾向があり、当面、外国人の売りが続く可能性がありそうだ。また、日経平均ボラティリティ・インデックスも警戒水準とされる20ポイントを約1カ月半ぶりに突破していることも神経質にさせそうだ。

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