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後場に注目すべき3つのポイント~金融政策決定会合後は円安・株高か


18日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・日経平均は続伸、金融政策決定会合後は円安・株高か
・ドル・円は強含み、日銀の政策決定で
・値上がり寄与トップはテルモ<4543>、同2位は中外製薬<4519>

■日経平均は続伸、金融政策決定会合後は円安・株高か

日経平均は続伸。163.18円高の26301.86円(出来高概算5億435万株)で前場の取引を終えている。

17日の米株式市場でダウ平均は391.76ドル安(−1.14%)と5日ぶり反落。1月ニューヨーク連銀製造業景気指数が予想外に2020年5月来の低水準にまで落ち込んだため、景気後退を懸念した売りが先行。金融のゴールドマン・サックスの低調な決算内容も重しとなり、ダウ平均は終日軟調に推移。一方、金利先高観の後退でハイテクの買い戻しが続き、ナスダック総合指数は+0.14%と小幅に7日続伸。米ハイテク株高を引き継いで日経平均は112.66円高からスタート。昼頃に結果を控える日本銀行の金融政策決定会合を通過した後の株高が意識されたか、前日からの買い戻しが続き、その後も堅調に推移した。

個別では、川崎汽船<9107>、商船三井<9104>、郵船<9101>の海運のほか、アドバンテスト<6857>、太陽誘電<6976>、マネーフォワード<3994>、SHIFT<3697>、Sansan<4443>などのハイテク・グロース株が高い。外資証券の新規買い推奨が観測されたM&Aキャピ<6080>、ストライク<6196>、自社株買いと増配を発表したタマホーム<1419>が急伸。外資証券がレーティングを引き上げたアマダ<6113>、国内証券による新規買い推奨が観測されたマクセル<6810>、インソース<6200>なども大幅に上昇。

一方、レーザーテック<6920>、東エレク<8035>、イビデン<4062>のハイテクの一角や、三菱UFJ<8306>、三井住友<8316>の銀行、第一生命HD<8750>、T&DHD<8795>の保険が軟調。ほか、イオン<8267>、7&I−HD<3382>、NTT<9432>などのディフェンシブ系の一角が冴えない。日本空港ビルデング<9706>は外資証券のレーティング格下げが嫌気されて大幅に下落。

セクターでは、精密機器、医薬品、その他製品が上昇率上位となった一方、保険、鉄鋼、不動産が下落率上位となった。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の58%、対して値下がり銘柄は35%となっている。

東京市場では主要株価指数が揃って上昇。日銀金融政策決定会合の結果を昼頃に控えてはいるが、現状維持の公算が大きいとの見方に傾きつつある中、前日に続き買い戻しが優勢となっているようだ。

JPモルガン証券のクオンツストラテジストの分析によると、足元で、モメンタムに沿った順張り戦略を主体とする商品投資顧問(CTA)のショート(売り持ち)は大幅に積み上がっている可能性が高いとのこと。CTAの既存持ち高の損益分岐点は26550円と試算されており、金融政策決定会合後に日経平均が26500円台を回復すれば、CTAによる買い戻しが誘発され、27000円まで上値を伸ばす展開があると予想している。一方、ネガティブサプライズがあれば、CTAの既存持ち高から推察される短期ターゲットである25220円までの下落があると予想している。

金利スワップの1種であるOIS(Overnight Index Swap)フォワード金利によると、今年4月には日銀がマイナス金利を解除することが織り込まれている。今会合では現状維持が大方の予想だが、仮に2会合連続での政策修正があったとしても、まずはイールドカーブコントロール(YCC)における長期金利上限の引き上げか、もしくはYCCの撤廃にとどまると予想される。マイナス金利の解除についても、円OISが示唆するように新体制に切り替わってすぐの4月に即座に実施されるとは想定しにくい。

市場は日銀の政策修正について前のめりで織り込み過ぎていると考えられる。このため、今会合で予想通り現状維持となれば為替の円安と株高が実現する可能性が高いことはもちろん、仮に政策修正があったとしても想定内にとどまり、目先の材料出尽くし感から短期的にはやはり円安と株高で反応するのではないかと考えられる。もしくは、黒田日銀総裁の会見を見極めたいとの思惑から、午後も方向感が定まらない展開なども考えられる。

ただ、いずれにせよ、今後日米の決算シーズンが本格化する中、あえてこのタイミングで大きなリスクを取りにいく必要はないだろう。前日に発表された1月ニューヨーク連銀製造業景気指数は−32.9と前月から22ポイント低下、市場予想(−8.6)を大幅に下回り、新型コロナパンデミックに伴い経済封鎖が行われた2020年5月来で最低に落ち込んだ。景気後退懸念が強まる中、今後の決算内容に対する警戒感は根強い。決算シーズンを終えて業績精査が終わってからでも投資は十分に間に合うだろう。

■ドル・円は強含み、日銀の政策決定で

18日午前の東京市場でドル・円は強含み、128円10銭から一時130円80銭まで値を切り上げた。日銀は金融政策決定会合で現行の金融政策を維持すると決定。緩和修正の思惑による円買いは大きく後退し、ドルをはじめ主要通貨は対円で大きく上昇した。

ここまでの取引レンジは、ドル・円は128円10銭から130円80銭、ユーロ・円は138円21銭から140円89銭。ユーロ・ドルは1.0766ドルから1.0799ドル。

■後場のチェック銘柄

・ストレージ王<2997>、阿波製紙<3896>など、3銘柄がストップ高

※一時ストップ高(気配値)を含みます

・値上がり寄与トップはテルモ<4543>、同2位は中外製薬<4519>

■経済指標・要人発言

【経済指標】

・米・1月NY連銀製造業景気指数:-32.9(予想:-8.6、12月:-11.2)
・カナダ・12月消費者物価指数:前年比+6.3%(予想:+6.4%、11月:+6.8%)

【要人発言】

・日銀
「必要ならちゅうちょなく追加緩和」
「政策金利、現在の長短金利水準またはそれを下回る水準での推移を想定」
「貸出増加を支援するための資金供給の実行期限を1年延長」
「共通担保オペを拡充」
「2022・23年度は下振れリスクの方が大きい」
「物価見通し、22・23年度はおおむね不変」
「コアCPI、来年度半ばにかけてプラス幅を縮小」

<国内>
・13:30 11月鉱工業生産改定値(速報値:前月比-0.1%)
・15:30 黒田日銀総裁会見

<海外>
・16:00 英・12月消費者物価指数(前年比予想:+10.5%、11月:+10.7%)


<CS>
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