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ユーロ週間見通し:伸び悩みか、域内経済の減速懸念残る


■伸び悩み、米長期金利上昇でユーロ買いは縮小

今週のユーロ・ドルは伸び悩み。欧州中央銀行(ECB)のデギンドス副総裁などが追加利上げの可能性を示唆したことから、ユーロ買いが先行した。米8月消費者物価指数(CPI)が予想を上回ったことから、米長期金利は上昇し、ユーロ売り・ドル買いが活発となった。ただ、ECBによる大幅利上げ観測は後退せず、リスク回避的なユーロ売り・米ドル買いは一巡し、週末前は1ドルを挟んだ水準で推移した。取引レンジ:0.9945ドル-1.0198ドル。

■弱含みか、ユーロ圏製造業PMIなど経済指標が手掛かり材料に

来週のユーロ・ドルは弱含みか。米国の物価高止まりで米連邦公開市場委員会(FOMC)での大幅利上げが期待され、ユーロ売り・ドル買いが先行しそうだ。一方、欧州中央銀行(ECB)はインフレ高進を抑制するため追加利上げに前向きだが、域内経済の先行きは不透明。ユーロ圏9月製造業、サービス業PMIの数字が市場予想を下回った場合、ユーロ売りは継続するとみられる。

予想レンジ:0.9850ドル−1.0100ドル

■上げ渋り、日銀による円安けん制でユーロ買い縮小

今週のユーロ・円は上げ渋り。米国の8月消費者物価指数(CPI)の発表を控えてインフレ鎮静化期待による株高でユーロ買い・円売りが先行し、一時145円台前半まで上昇した。しかし、日銀が円安けん制でレートチェックを行ったとの報道をきっかけに円安是正介入への警戒感も強まり、ユーロ・円は142円台前半まで反落した。しかしながら、日欧金利差拡大観測は後退せず、ユーロ・円は週末前に143円台に反発した。取引レンジ:142円30銭−145円64銭。

■伸び悩みか、域内経済の減速懸念残る

来週のユーロ・円は伸び悩みか。欧州中央銀行(ECB)はインフレ抑制を優先させる方針だが、域内経済の不透明感はより深まり、利上げサイクルの継続を期待したユーロ買いは入りづらい。9月23日発表のS&Pグローバルユーロ圏9月製造業PMIと同サービス業PMIが市場予想を下回った場合、リスク回避のユーロ売りの要因に。一方、日本銀行金融政策決定会合では現行の金融緩和策が維持される見込みだが、政府・日銀の円安けん制でユーロを下押しする可能性がある。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・23日:S&Pグローバル9月製造業PMI(8月:49.6)
・23日:S&Pグローバル9月サービス業PMI(8月:49.8)

予想レンジ:141円50銭−144円50銭


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