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欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、米インフレ高進に思惑も年初来高値を意識


9日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想する。明日発表される米インフレ指標は堅調とみられ、金融引き締めを見込んだドル買い基調に振れやすい。ただ、ドルは年初来高値の116円前半が意識されれば、売りが強まりそうだ。

ウクライナは北大西洋条約機構(NATO)への加盟を主張しないとするゼレンスキー大統領の見解が報じられ、武力攻撃中のロシアと停戦に向かうとの期待が浮上。また、欧州連合(EU)による共同債発行に関する思惑も広がり、前日はユーロの買戻しが優勢に。ユーロ・ドルは1.09ドル台半ばに強含み、ドル・円は上げ渋る場面もあった。本日アジア市場は日経平均株価が前場にプラスで推移すると、やや円売りに振れ主要通貨を支えた。

この後の海外市場は明日のロシア・ウクライナ外相会談が注目される。両国の停戦合意には懐疑的な見方もあり、有事のドル買いは継続しそうだ。また、強い米消費者物価指数(CPI)は連邦準備制度理事会(FRB)の引き締め加速を後押しする要因となり、ドル買いに振れやすい。一方、エネルギー価格の急騰による欧州中銀(ECB)理事会の緩和縮小への観測からユーロ買いが見込まれる。ドル・円は116円付近の売りが、一段の上昇を抑制しよう。

【今日の欧米市場の予定】
・24:00 米・1月JOLT求人件数(予想:1095.0万件、12月:1092.5万件)
・03:00 米財務省・10年債入札

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