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中国恒大問題の再燃を映して売り膨らむ【クロージング】


4日の日経平均は6営業日続落。326.18円安の28444.89円(出来高概算13億2000万株)で取引を終えた。前週末の米国株の上昇などを背景に買い戻しの動きが先行して始まった。ただ、中国の不動産大手、中国恒大集団の簿外債務に関する報道や香港市場での恒大関連企業などの取引停止などを受けて、中国リスクが再燃し、朝方の買いが一巡した後は先物主導で売りが膨らんだ。

東証1部の騰落銘柄は、値下がり銘柄が1200を超え、全体の5割超を占めた。セクター別では、空運、陸運、その他金融、パルプ紙、不動産など18業種が上昇。一方、海運が7%を超える大幅安となったほか、電気機器、ガラス土石、精密機器、化学など15業種が下落。指数インパクトの大きいところでは、アステラス薬<4503>、住友不<8830>、中外薬<4519>、KDDI<9433>、塩野義<4507>がしっかりだった半面、東エレク<8035>、ファナック<6954>、ソフトバンクG<9984>、エムスリー<2413>、アドバンテス<6857>が軟調だった。

中国恒大は、帳簿外に公式債務の5割を超える隠し債務を抱えている疑惑が浮上していると伝わったことなどから、香港市場の株価指数が2%超える下げとなったほか、時間外取引での米株先物も下落しているため、リスク回避ムードが優勢となった。海外投資家などによる225先物売りが膨らみ、日経平均も一時28343.58円まで下げ幅を広げた。

岸田新内閣がスタートし、大胆な政策への期待に加え、経済活動の再開による景況感の改善期待もあり、押し目を拾う動き見られたが、中国の不動産業界の債務問題や電力不足問題、米国の連邦政府の債務上限問題など海外での不安要素が山積しており、今後も相場の重荷になりそうだ。このため、米中の懸念材料が落ち着くまでは、目先、不安定な相場展開を余儀なくされそうだ。

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