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欧米為替見通し:ドル・円は底堅い値動きか、資源国通貨主導も週末控えドルに買い


11日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想する。資源国通貨高の主導で安全通貨が売られやすい地合いとなる見通し。ただ、英国と欧州連合(EU)との週末の通商協議を控え、交渉決裂のリスクを回避しようとドルに買いが入りやすい。

欧州中銀(ECB)は10日の理事会で、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の規模について5000億ユーロ増額を決定。ほぼ想定通りの内容となったほか、ラガルド総裁がその後の記者会見で足元のユーロ高について「引き続き注意する」との見解にとどめたことから、ユーロ・ドルは1.21ドル台半ばに浮上。本日アジア市場ではその流れが受け継がれ、ユーロの上昇基調は続く。また、鉄鉱石価格の上昇を背景に豪ドルやカナダドルなど資源国通貨が買われて相場をけん引し、ドルと円は売られやすい地合いとなった。

この後の海外市場でも資源国通貨主導の展開。特に豪ドル・ドルは2018年6月以来の高値圏に水準を切り上げ、NZドルやカナダドルのほかユーロをけん引しよう。半面、英国とEUとの通商協議は13日に持ち越され、週末を前に安全通貨のドルと円は売りづらい。前日は米新規失業保険申請件数が2カ月半ぶりの高水準となり、雇用情勢の悪化を嫌気したドル売りに振れた。ただ、新型コロナウイルスの感染拡大が顕著になるなか追加経済対策の協議も難航し、今晩は株安継続により週末に向けリスクオフのドル買いが見込まれる。

【今日の欧米市場の予定】
・22:30 米・11月生産者物価指数(前月比予想:+0.1%、10月:+0.3%)
・24:00 米・12月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値(予想:76.0、11月:76.9)
・02:40 クオールズ米FRB副議長オンライン討論会参加(銀行監督関連)
・EU首脳会議(最終日)


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