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欧米為替見通し:ドル・円は上げ渋りか、米大統領選通過もトランプ氏の法廷闘争に警戒


11日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想する。米大統領選の通過で短期的なリスクは後退し、株高を背景に円売り基調に振れやすい見通し。ただ、トランプ大統領の法廷闘争に警戒が残り、円売りを抑制する可能性もあろう。

米大統領選の開票作業を受けたバイデン民主党候補による勝利宣言で、週明け以降はリスク許容度が高まっている。前日はドイツのZEW景気指数が予想外に低調な内容となったが、欧州連合(EU)の景気刺激策への期待感からユーロ・ドルは1.1830ドル台に浮上。英国とEUの通商協議に進展期待が広がり、ポンド・ドルの買いも強まった。欧州通貨買いを受け、ドル・円は105円半ばから失速。本日アジア市場もその流れを受け継ぎ、株高を好感した安全通貨売りに振れた。ただ、ドル・円は下押しされながらも、底堅さが目立つ。

この後の海外市場もリスク選好ムードは継続するものの、株高を背景とした安全通貨売りは弱まりそうだ。米大統領選はバイデン氏の勝利がほぼ確定したとみられるが、共和党のトランプ氏は依然として法廷闘争の方針を崩さず、リスク許容度を低下させる要因として警戒される。ポンペオ国務長官は10日、トランプ政権2期目への移行に言及。一方、政治情報サイト「リアル・クリア・ポリティクス」はバイデン氏の勝利としたペンシルバニア州(選挙人20)を「開票作業中」に戻しており、今後の集計作業の行方が注目される。

【今日の欧米市場の予定】
・22:00 ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁講演(ECBフォーラム)
・米国ベテランズデー祝日(株式市場は通常取引)



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