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出来高低水準で短期筋の売買に振らされやすい需給状況【クロージング】


23日の日経平均は反発。111.78円高の22549.05円(出来高概算11億9000万株)で取引を終えた。米国市場の上昇の流れを受けて、22600円を回復して始まった日経平均は、前場半ばに米国のナバロ大統領補佐官の発言が伝わると、一転して値を消す展開となり、一時22257.14円まで急落。しかし、ナバロ氏の否定発言が伝わると、前引けにかけて一気に下落分を吸収する荒い値動きをみせた。乱高下が一巡した後はこう着感が強まっており、後場は150円程度の狭いレンジ取引が続いた。

東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1300を超えており、全体の6割を占めている。セクターでは、輸送用機器、その他金融、倉庫運輸、ゴム製品、繊維、電気機器が堅調。半面、その他製品、パルプ紙、鉱業、空運、小売が小安い。指数インパクトの大きいところは、東エレク<8035>、アステラス薬<4503>、アドバンテスト<6857>が堅調。一方で、第一三共<4568>、ソフトバンクG<9984>、信越化<4063>が冴えない。

日経平均は前場半ばに乱高下の動きとなったが、薄商いの中で売り仕掛け的な商いが集中したようである。ただし、その後のショートカバーも早く、結局は参加者が限られるなかで、短期筋の売買に振らされた格好である。日経平均はこれまでのもち合いレンジ内での推移が続いているため、前場段階で一巡した格好である。もっとも、ナバロ氏の発言が伝わった後にNYダウ先物が大きく下落していたため、内容を精査する前にネガティブ視した格好であろう。

この乱高下によって売買代金は2兆円に乗せてきているが、依然として商いが膨れない状況が続いている。そのため、ニュースフローに振らされやすい状況は変わらず、特に新型コロナの感染第2波が警戒される中で高値圏でのもち合いが続いていることもあり、マイナス材料には反応しやすいだろう。また、明日はIPOが再開することもあり、IPO銘柄に個人主体の資金が集中しやすい。強い値動きが続いているバイオ株等へは利益確定の流れが強まる展開には注視しておく必要があるだろう。




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