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底堅さ意識も下値リスクを抑えた物色に向かいやすい【クロージング】


12日の日経平均は続落。167.43円安の22305.48円(出来高概算19億株)で取引を終えた。11日の米国市場でNYダウが1861ドル安と大幅に下落した流れを受けて、売り優勢で始まると、寄り付き直後には一時21786.93円まで下落幅を広げた。

しかし、売り一巡後は底堅い値動きとなり、SQ値概算22071.46円を速い段階でクリアしてくるなど底堅さが意識され、センチメントは悪化せず。後場に入ると日銀のETF買い入れへの思惑等も需給面での下支えとなったほか、グローベックスの米株先物が強い動きをみせていたことから、米国市場の自律反発への期待も押し目買いに向かわせた。

東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1800を超えており、全体の8割を占めている。セクターでは昨日同様、その他製品が唯一上昇した他は、32業種が下落しており、鉱業、倉庫運輸、金属製品、非鉄金属、ガラス土石、石油石炭、繊維、鉄鋼が冴えない。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、東エレク<8035>、リクルートHD<6098>、アステラス薬<4503>が軟調、一方で、ファーストリテ<9983>、中外薬<4519>が強い。

日経平均はNYダウ同様、25日線が支持線として意識される水準まで調整してきている。過熱感が警戒されていた中では、想定された調整を一気にみせた格好だろう。とはいえ、急ピッチの上昇を続けていたこともあり、反動も大きいことが示されたことから、やや神経質にはなりやすいだろう。そのため、インデックスに絡んだ商いが中心になるとはいえ、中小型株などにおいては、出遅れている銘柄等、下値リスクを抑えた物色に向かいやすいだろう。

もっとも、強い基調が続いている銘柄については、資金回転が速くなることで荒い値動きになりそうだが、需給状況が良好な中においては、売り仕掛け的なショート戦略は避けておきたいところであろう。経済活動の再開による景気回復期待を背景とした流れの中において、押し目拾いのスタンスが継続することになりそうだ。



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