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欧米為替見通し:ドル・円は戻りの鈍い値動きか、米利下げ観測が買戻しを抑制


3日の欧米外為市場では、ドル・円は戻りの鈍い値動きを予想したい。主要国の政府や中銀による政策期待で、株高に振れれば円売りは継続の見通し。ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げへの思惑が広がり、ドルへの売り圧力が強まりそうだ。

新型コロナウイルスによる市場の混乱の回避に向け、主要国の政府や中銀による政策対応への期待感が広がる。先進7カ国の財務相は近く電話協議を開催し、歩調を合わせてウイルスの市場への影響を抑える方針。前日には、日銀が資金供給に関する談話を、欧州中銀(ECB)と英中銀は一段の緩和を示唆する声明を発表した。

本日も、豪準備銀が定例会合で政策金利の引き下げに踏み切っている。そうした取り組みが好感され、やや円売り基調に振れた。ドル・円はドル売りに押され108円台を割り込んだが、下げ渋る場面も目立つ。

この後の海外市場でも、主要国の政策期待を背景に株高に振れればリスク選好的な円売りに振れやすい見通し。一方、米国は主要中銀のなかで政策金利の引き下げ余地が最も大きいことから、継続的な利下げへの思惑でドル売りに振れやすい地合いが続く。

トランプ米大統領はパウエルFRB議長を対応が遅いと批判しており、今月開催の連邦公開市場委員会(FOMC)での金利引き下げへの観測が急速に広がり、長期金利が一段の低下に向かうか注目される。また、前日の取引で急反発した米国株が再び大きく下げる展開となれば、ドルを下押ししそうだ。


【今日の欧米市場の予定】
・18:30 英・2月建設業PMI(予想:49.0、1月:48.4)
・18:30 南ア・10-12月期GDP(前年比予想:-0.2%、7-9月期:+0.1%)
・19:00 ユーロ圏・2月消費者物価指数速報値(前年比予想:+1.2%、1月:+1.4%)
・19:00 ユーロ圏・1月生産者物価指数(前年比予想:-0.4%、12月:-0.7%)
・19:00 ユーロ圏・1月失業率(予想:7.4%、12月:7.4%)
・04:50 メスター米クリーブランド連銀総裁講演(経済見通しと金融政策、ロンドン)
・08:30 エバンス米シカゴ連銀総裁質疑応答
・米大統領選民主党予備選スーパーチューズデー



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